まあ、そんな訳で、ヨーロッパではアイスランドの火山が噴火して、やたらめったらヨオロッパ便がキャンセルとなり、2週間後に私が、ヨオロッパに行くようなことも、そろそろ漠然と考え始めた時点で、やっぱ考えても仕方ないよ、ということになりつつあるのであった。
そんな訳で、学生時代の逍遥を背負って生きてしまう悲しい野郎の性、今でも多くの奴らが嫁子供ほったらかして或いは義務的にちょとだけ参加させて、キャンプジャの山登りだのカヌーなどの健康的かつ風光明媚かつ微々たる金をうならせて長期休暇にはどこかに出かけている輩も多い。中には、カヌーで知り合ったのに結婚したとたんに、財布と○○コを握られ(オデコですよ、はっはは)、にっちもさっちも動けない状態の後輩もいることにはいるのだが、同輩も、外資系で2週間休みとなり屋久島2週間1人様トレイルとか、後輩も家族でナンチャッテプーケット島リゾートとか、ガリバー先輩にいたっては、嫁と3回目の北朝鮮ツアーに参加しようとしている大きな巨人状態である。
とはいいながらも、海外でも、流石に加齢と共に行き当たりばったりなカスのような旅行はしなくなってきており、それも3年に1回とか由緒正しい方式に転じつつあるのであった。
同輩も、屋久島のあとは、嫁に同行を断られ(断られる方向に持って行き)、ネパールのトレッキングを20年ぶりにしようかと企画しているようだ。私も結婚時代は、インド行こうや、汚いから一人で行け、オーロラ見にいこうや、寒いから一人で行けと散々断られ、あげくに、ニューヨーク住もうやと言われ、私が断って結婚自然消滅した程度である。
そんな中、学生時代あれだけ、バカみたいに旅行していた人々も、流石にかどうか知らないのだが、キャンプ、登山、カヌーはお盛んなのに、最も楽チンな海外旅行には、遠く離れつつあるのであった。もう風景程度ならインターネットを初めとする情報の時代であり、行った気分になるし、行ったことなくても、いっぱしのことは、検索で適当にでっち上げられる時代である。飯も世界中のものが日本で食べることができる。京阪神ともなると、ペルー料理もレバノン料理もアフリカ料理(あ、ひとくくりにしちゃった)の店もちゃんとあり、特に大きな声ではいえないが、心斎橋のペルシャ料理はカナリおススメであるぐらいなのだ。
それでも、そろそろ、計画を立てなければならない時期が来た。ヨオロッパが混雑してそうなことを理由にポーランドのアウシュビッツやウクライナのチェルノブイリの冬の旅の復讐は、ボロ負けのまま見過ごしていく所存なのである。イースター島、そう浮かんだのであるが、調べると、チリのサンチアゴから5時間半。日本の裏側サンチアゴまで24時間以上を考えると、現地滞在時間は1泊である。勿論、飛行機が取れての話であり、イースター島は年中、飛行機や宿が満室状態で計画はお早めに、みたいなテレヴィCMが頭をよぎるのみである。
ヨオロッパを諦めたどっかいきたい金持ちたちが、私の道を阻んでくるかも知れない、そう思うと、そろそろ候補地を定めて、精神を研ぎ澄まし、そしてお金を貯めなければならない。もうそういう季節になりつつあるのだなあ、風流だなあと思い始めた2週間前であった。あれ、てか10日前だ、やべえな。大人気ないな・・。