昨年1年間、胃カメラを逃げ続けたチキン野郎の私は、1年後の健康診断で、今年こそ観念してくださいといわれ、その場で病院にアポイントを入れられた。観念したのは、3人の証言である。気を失っている間に終わってしまったというのである。じゃあ、俺も麻酔受けて、いつの間にか終わるって按配で、さくっと終わらせるかと遂にツワモノ観念したのであった。そういいながらも、昨晩は緊張しながら、明日に備えたのであった。
2度目の同じ病院である。
勝負の朝は、若干気になりながらも、クソ忙しい3月に突入する寸前、有給を取りながらも、いつもより1時間多く眠れることに、ウシシとし、1時間多く朝眠り、スカッと起きつつ、病院に行く。
緊張の旋律のまま、受付を終了させ、兵庫県胃腸カメラ人気度お客様ナンバーワンの張り紙に励まされながら、そういえば、この前、薬局に行ったら、お大事にと店員がいうところを、またお待ちしていますといわれて、いいやもういかないよと思った次第であったことを思い出したが、まあ、それはいい。
まずは、何だか、のどを洗浄する液体みたいなのを飲んで下さい、苦いですよといわれたが、ちーとも苦くなかった。次は、のどの奥にこの液体をためて5分お待ちくださいといわれ、5分待っていると、舌がしびれてきたようで、舌がなくなった感覚に陥ったが、これは、既存感がり、歯医者に行けば体験することあるなあと思いながら、そいうえば、体全体の感覚がどっかに行っちゃうようなものもあるよね、とちょとだけ懐かしく思った。
いよいよ、口から内視鏡を通す時間がやってきて、左横にベッドに寝かされ、注射打ちますから眠くなったら寝てもいいですよ、といわれながら、麻酔効いてますけど、完全には効かなくて喉を通るときは、チクチクして絵図区かもしれませんがそれを越えれば大丈夫ですよ、唾液が出てきますが、それを飲み込むと気管支に入ることもあるので、垂らして下さいね、こちらにシートを頭の下に敷くので、垂らして下さいね、という注意事項を受けたのだが、その注意と共に、口に蛸のくちみたいのをはめられ、ここから内視鏡を挿入していくのだな、とかなり緊張して、正直、1,2時間経過した後起こされることを期待した。先ほどの患者が、「○○さん、終わりました終わりました、起きてください、起きてください、歩けますか」と大声で看護師さんから言われているんが聞こえてきたことを思い出したのだ。俺もそうなるのだよな、と思うのであった。気を失っている間にやられてしまうのは多少気になったが、まあ、ここは病院を信用するしかないよな、と諦めるのであった。
そして、ベッドに横たわりながら、麻酔薬を打たれた。
確かに打たれた、さて、始めますというのだが、おい、まだ俺効いてきてないぞと思うのだが、口に管を入れてくるのだ、ちょとまて、まやくがまだきいてないぞ!俺は心で叫んだ。
イデ、いてえ、ん、そう痛くもナイ、チクチクするじゃないか、まいいけど、まだ眠っていないぞ、おいおい、チョト待った、少しだけ痛い、でも、少しだ、まだ気失ってない、よだれも出ないぞ、おいおい、ちょっと、と心で叫んでいると、はい終わりました。
え、5分くらいだぞ、いや3分ぐらいかもしれない。
看護師さんが40分休んで下さいといわれソファコーナーに行く。施術が終わった3名の方が眠っている。いびきもかいている人もいる。私は、何故か、おかしい、効いていない、眠くもナイ、変だ。暇だ。
15分後ぐらいに、次の患者がフラフラしながら看護師に腕を抱えられながら入ってきて、ソファに寝かされて、私を見た。私は天井を見たり、その患者を見ている。
あれ、眠くないのですか?おかしいですねえ、でもすみません、もう少し安静にしてくださいね。
そして、予定より早く、じゃあ、終わりにしましょうか、下で待ってくださいといわれ開放された。
一瞬、薬物に強いのか、耐性ができちゃっているのか、と不安に思いながら、まあ、胃カメラたいしたことないなと昨日まで1年間逃げたのは何だったのだと思いながら、まあいいや。
先生に呼ばれた。「何もないですね」
それで終わった。安心料ってことか?大腸検査のように1日を予定していたが2時間で終わり、まあ仕事も休んでしまったので、植物園に行った。