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「邪魅の雫」京極夏彦 (読書・コミック)楽天ブログ 【ケータイで見る】 【ログイン】

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かずはの日記

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2006年10月05日 楽天プロフィール Add to Google XML

 「邪魅の雫」京極夏彦 ミステリはお好き?(6827)」
[ 読書感想 ]    

邪魅の雫「邪魅の雫」…榎木津礼二郎の事件でした。(ネタバレしてます。)

ミスリードに次ぐミスリード。
宇都木実菜、真壁恵、原田美咲、ミナ、神埼礼子とは誰なのか。何者なのか。
彼女たちを取り巻く男達。西田、大鷹、江藤、赤木、澤井の果たした役割は何だったのか。
齟齬は積み重なり、破綻が忍び寄る。

読み進めるほどに混乱すること請負です。


今回、「絡新婦の理」での被害者の背景が犯人にどう結びつくのか、何人かは最後まで分からなかったという失敗を教訓に、鈍器になりそうに分厚い本書を前に、付箋と筆記用具を準備して挑みました。
自分にしちゃ丹念に読み込んでいったので、真相はわりかし早く予想できました。
付箋でチェックしてなかったら、混乱しまくってたに違いありません。なんせ、3歩歩いたら全てを忘れる鳥頭ですから。もう、人物関係が込み入ってて、何が何やら。誰が誰やら。

今回、冒頭でも言ってるように、傍若無人、天上天下唯我独尊探偵な榎木津さんの事件でした。
関口君や、木場修、はたまた伊佐間さん、そして、あの京極堂まで事件の中心となってきた中、とうとうきたか!と感慨深かったです。

「魍魎の匣」と対を成す物語。人が犯罪に走ってしまう動機とは何か……
(ちなみに、「姑獲鳥の夏」「陰摩羅鬼の瑕」も対をなしてました。)
「魍魎の匣」と対を成すと言えば、あちらでは木場の恋が描かれていたのに対して、この「邪魅の雫」では榎木津の恋が描かれます。

………
………………
………………………
………………………………恋ですよ?

恋!←ガ━━(゚Д゚;)━━ン!

そうか、榎木津さんでも恋をするのか!!!(←榎木津さんを何だと思ってたの?)
京極堂はともかく、関口君にまでビックリされる女関係って、それってどうなの?(笑)

30半ばの男供を捕まえて、成長という言葉を使っていいのかは謎ですが、印象深かったのが、「姑獲鳥の夏」時点に比べると、皆、明らかに変わってきてるとこです。まあ、作中の時系列から言うと、1年しか立ってないわけですが。(「姑獲鳥の夏」…昭和27年7月、「邪魅の雫」…昭和28年8月)
勿論、京極堂は相変わらず関口君に対して、罵詈雑言つきで面倒見はいいし、榎木津さんは素っ頓狂な服装(青い綿のズボンって、それってGパン?)だし、関口君は涙目がデフォルトです(笑)
それでも、この事件では榎木津は探偵ではないし、京極堂は、妖怪について語らず、いつもの決め台詞を関口君以外に語り、今まではひとしきり文句を言ってからじゃなきゃ重い腰を上げなかったはずが、自ら動き出す。
おまけに関口君は、事件にまきこまれることなく、あの天上天下唯我独尊男に意見を言ったり不機嫌になったり。←( ̄□ ̄;)!!

これは、シリーズ8作目にして、新たな局面に突入したと思っていいんでしょうか。
いやもう、かなり面白かったんですが、同時にいろいろビックリもさせられた一冊でした♪

ところで、「魍魎の匣」と対を成す物語(事件)と書きましたが、「絡新婦の理」とも関連が深いように思います。全ての偶然を操った女性と、操られた女性。哀しいことには変わりないものの、そのあり方は、対照的でした。



さて!
今回、関口君が犯人に間違われたり、警察に苛められたり、京極堂や榎木津の罵声がいつもより少なめだったりと、ちょっと物足りないとこはあったものの(←ホラ、このシリーズは関口君が不幸な目にあってなんぼですから・笑)、主要メンバーの描写は、ささいなものであってもやっぱり楽しい。
京極堂の仏頂面は、「葬式を二十ばかり梯子したかのような」代物だし、益田君は、ちょっと榎木津さんに名前を呼ばれただけで落ち込んでたのもあっさり浮上しちゃうし。
榎木津さんは、いつもはサルだの豆腐だのロイヤルバカオロカデリシャスだの人の名前を好き勝手呼んでるくせに、ここぞいう時にはサラりと本名を口にするし。

それはあれか?あれなのか?飴と鞭?( ̄□ ̄;)!!
ハッΣ(゚ロ゚〃)、益田君が買った鞭は、そういった意味を含んでたのか!(←違うと思います。)

そして、京極堂は、さすがです。50年先を見据えてらっしゃいました。
まさか、京極堂の口から「セカイ系」なんて言葉が飛び出すとは。いや、「セカイ系」とは直接言ってませんが、「セカイ系」とイコールの「君と僕」について語ってるのに、( ̄ー ̄)ニヤリとしちゃいました。

そうそう、「鉄鼠の檻」の山下さんが、かなり素敵キャラに出世してました。興奮してテンパッテルところがちょっとツボ(笑)


今回の事件は、榎木津さんにとっては、辛いものだったかもしれませんが、偶然手に入れた「京極夏彦全作品解説書」の年表によると、この後、「百器徒然袋ー風」が続くわけで。
夏に起きた「邪魅の雫」事件で凹んだりすることなく、冬にはすっかり元気で傍若無人な榎木津さんが復活して大暴れしてるんだなと思うと、ちょっと嬉しかったりしますね♪

京極堂シリーズと銀魂の関連性(笑)についてちょっぴり語ってみました。こちらからどうぞ。



【個人的な要チェックポイント】

京極堂の研究室時代の知人で仏蘭西で薬学を学んでる奴……その内、忘れた頃に出てくるかも。
関口君の弟…540度、正反対な性格を希望。


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最終更新日  2006年10月05日 22時45分05秒
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