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テーマ:ミステリはお好き?(1430)
カテゴリ:読書感想
ミステリ好きは読むべし!
「オレの愛する妻を殺した犯人がここにいる。犯人には密かに毒を盛った。自白すれば解毒剤をやる」「え、え、まさかオレを疑ってないよね…え、苦しい、ウソ、まじ!?」袋小路に入った主人公と、思わず一緒になって手に汗にぎる「野菜ジュースにソースを二滴」ほか、短編掌編合わせて12編の傑作コージーミステリー。「情けない男の滑稽さを書かせたらピカイチ」と、デビュー単行本が各紙誌で取り上げられ、ノリにノッている著者が贈ります。話題になった、あの各編ごとの「参考文献」も健在。また、それぞれの作品間にビミョーな繋がりを仕掛けてあります。そちらも併せてお見破りを。 マスターは伝票に目を走らせた。 そう、これがミステリなんですよ♪ いやもう、楽しいの何のって。とにかくトリックが小気味いいです。殺人にいたる心理ですとか、深遠な人間関係とか、そんなものは脇にうっちゃって、とにかくトリックを楽しみましょう。ハードボイルド風のミステリ、ミステリ風のファンタジー、時代もののミステリなどなど、ジャンル分けがあいまいになってる昨今、ジャンルクロスオーバー作品も大好きですが、この作品みたいなミステリ以外の何者でもないってのもやっぱり楽しい♪ 連作短編なわけですが、人物がさりげなくリンクされててニヤニヤしちゃいました。 ちなみに、前作「九杯目には早すぎる」を読んでなくても問題ないですが、読んでたらかなり楽しいこと請負です。 日常に潜むちょっとした謎。といっても日常の謎系と言うには人が死んじゃうのでちょっと違うかな。 短編ごとに感想、といきたいとこですが、仕掛けが満載で何を書いてもネタバレになるのでぐっと我慢。 ですが、ちょっぴりさわりだけ。 男性にはぴんとこないかもしれませんが、収録作品の「私のお気に入り」に出てくる女性心理には頷きまくりです。妙なとこで意地はっちゃうんですよ、女ってのは。例えば、お洒落は男性の目を気にしてじゃなく、同姓である女性の目を気にしてするもんです。 かわいい服を着てる同僚がいたら、負けてられないと妙に燃える。え?それって私だけ?(笑) う~ん、一番好きなのは「天職」かな。トリックがどうこうっていうんじゃなくて語り口がすき。「しゃべくり探偵」を彷彿とさせます。 タイトルにもなってる「二枚舌は極楽へ行く」のある意味笑えるかわいそうな終わり方も、なかなか凄いものがありました。 これで長編1冊短編集2冊読んだことになるわけですけど、今のとこ断然短編に軍配が上がります。 短編ごとに印象も違っててお得。米澤穂信さんの小市民シリーズとは、全く趣の違う登場人物達の「小市民」っぷりが楽しめるはず。 お勧めです♪前作「九杯目には早すぎる」(感想はこちらこちら)と併せて、ミステリ好きな方は是非! 感想を読ませていただいた素敵サイトさま →本読みの日常 はちみつ書房 ミステリ読みの讒言 だって、ミステリが好きなんですもん♪ 書評風 - 読んだら軒並みブックレビュー 苗坊の読書日記 ひなたでゆるり + ChiekoaLibrary + 未定の予定~ラビ的非日常生活~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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