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2009年08月08日
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テーマ:銀魂(1187)


【未完成のノートと消しゴム】の時雨さんから、神威のSSを頂きました!☆(≧▽≦)☆!

「本当は空気を読んでCPものにするべきなのですが、ついこれで・・・。」

とあったんですが、いえいえいえいえ、うち、CP絵の方が圧倒的に少ないですからね!

全然ノープロブレム。むしろ、ヘイ!カモン!( = ̄+∇ ̄=)v イエー みたいなね!!




『あなたが望むものは何ですか?』

強さ 強敵

それ以外何もいらない。
情に流される父親も。
くだらないものにすがりつく妹も。

そうだ、それが『俺』だ。



「兄ちゃん!」

俺を呼ぶのはまだ5歳になったばかりの妹。

「マミーが病気治ったから一緒にピクニック行こうって!」

神楽はその喜々とした目を向けて俺に言った。
もう今にも踊りだしそうな調子ではしゃいでいるその子に言う。

「母さん、病気は大丈夫なのかい?」

「うん、もう平気って言ってたヨ。今なら酔拳もできるかもって」

「そっか、後でお酒隠さなきゃね」

相変わらず陽気な人だ。それだけは病気の時も元気なときでも変わらない。

多分、病気は治らないんだろうな。

ひょいと神楽を抱き上げると、俺は家のある方向へ歩き出した。

「今日は雨降らないネ」

「だね」

「傘要らないアルか?」

「曇りだから平気だよ。俺たちにとっては一番良い天気かもね」

コンクリートやらなんやらがごろごろ転がっている道を歩いていく。
すると。

「あっ」

一瞬、何か黒いものが俺たちの前を横切った。

「何だろ」

神楽は俺の腕からぴょんっと飛び降りると細い路地裏を覗いた。
俺もゴミを除けながらそこに近づいた。
暗闇の中では金色の双眸がこちらを静かに見据えていた。

「猫!!」

「野良猫かな」

少しすすけた毛並みの猫は俺たちのところまで来ると「ニャア」と一声鳴いた。

「かわいいネ」

神楽は優しくそれを抱き上げると頭を撫でてやった。
黒猫は目を細め嬉しそうにもう一度鳴いた。
そしてしばらくすると神楽が思い立ったように言った。

「そうだ、決めたヨ!」

「?」

笑いながら神楽は俺に言った。

「この子を定春二号として育てるネ!!」

「え」

少し驚いている俺をよそに「今日からお前は定春二号ヨ~」と言いながら嬉しそうにくるくる回っている神楽。

「この前俺がいない間に定春一号を潰したこと、忘れたのかい」

少し呆れ気味に言うが神楽にそれは通用せず。

「大丈夫ネ、私は同じ失敗は二度と繰り返さない女ヨ」

「その時点で心配だな」

それに。
付け加えるように神楽は言った。

「今度は兄ちゃんがいるから大丈夫ネ!」

・・・何の根拠があって言っているんだろう。
俺だってこの猫を殺してしまうかもしれない。

いや、猫だけじゃない。もしかしたら・・・----

「兄ちゃん?」

「・・・仕方ないね」

俺はできるだけ優しく。そう、神楽がこの猫を抱いたときの様に優しく笑った。
俺の返事を聞いた神楽は嬉しそうに笑顔で「ありがとう」と言った。




「・・・長、団長」

「ん・・・」

気がついたとき、俺の目の前には阿伏兎がいた。

「着いたぜ、吉原桃源郷」

「よしわら・・・?」

起き上がって目をこすると視界がはっきりしてきた。
そして思い出す。
そうだ、今俺は第七師団の団長で・・・。

「忘れたか?」

「いや、今思い出したよ」

「ならさっさと行った方がいい。あんまり鳳仙の旦那と面倒事は起こしたくないんでね」

俺は起き上がると外に出た。
今は昼だが雲がかかっているせいで辺りは薄暗い。
まるであの時のように。

しかし、あんな昔の夢を見るなんて。

「俺もそろそろ末期かな」

先に行く阿伏兎を後ろで眺めながらついていく。

そのとき。



「ニャア」

「え・・・」


声がした方を見ると一匹の黒猫。
少しすすけていて金色の目をしていて。
俺はクスっと笑うと、その猫に近づいた。

「案外、定春二号の子供だったりするのかい?」

傍にしゃがみこみそいつの頭をぽん、と撫でてやる。
もうひと鳴きする猫。
同時にあの日のことを思い出す。
あの時はとても怖かった。
自分が夜兎だということが。
いつどこで誰を殺してしまうか分からない。
でも実際そうなりかけたとき、止めてくれたのはあいつだ。
泣きながら父にすがりついていたあの小さな子。
すぐにでも殺してしまえそうな小さな子。

そうか。
俺は思った。
今でも俺は怖いのかもしれない。
この猫の様に弱くて小さなものを殺してしまうことが。

「君はどう思う?」

猫に問いかけてみるが返事はなし。当たり前か。

「団長!」

遠くから云業が俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

「じゃあね」

俺はもう一度猫を撫でてやると呆れた顔で待っている二人のもとへ歩き出した。




『あなたが望むものは何ですか?』

強さ 強敵

それ以外に何もいらない。
それが『俺』だ。

でもたまに。
情に流される父親や、
くだらないものにすがりつく妹に、
会ってみたくなったりもする。


次会った時はあの黒猫も誘ってみようか。
きっとあの小さな子が、今は少し大人びた顔でにっこり笑うことになるだろうから。






大変大変大変!

神威がめっさお兄ちゃんなんですけど!☆(≧▽≦)☆!

いやまあ、元から「お兄ちゃん」なんですが、でも、「優しいお兄ちゃん」ですよ?しかも、「妹に懐かれてるお兄ちゃん」ですよ?………これって、ある意味

最強じゃないですか? ←マジ

時雨さんのえがく神威のクールなところにキュンキュンしながら読ませていただきました♪
っつか、阿伏兎さんスキーなので、阿伏兎さんと神威が会話してるだけでキュンキュンしました♪
さらに言えば、云業?誰それ?と一瞬でも思った自分を盛大に砂に埋めたくなりました。(゚∇^*) テヘ♪(ぇー

私の適当極まりない鉛筆絵に、これ以上ないってくらい素敵なSSをつけてくださって……

時雨さん、ありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!

(おまけも是非読みたいです!是非っていうより絶対読みたいです!)


※時雨さんのサイト、【未完成のノートと消しゴム】 は夢小説や感想で銀魂愛に溢れてらっしゃいますので、是非!



SSはこちらにまとめてます。⇒【頂き物(ss)】



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最終更新日  2009年08月13日 18時47分03秒
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