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2009年09月16日
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テーマ:銀魂(1187)


奏さん(little letter)から沖神SSを頂きました♪

9月5日は総悟くんと神楽ちゃんのお誕生日の丁度真ん中の日!

ということにちなんで頂いたんですが、アップするのが遅れまくりました。(゚∇^*) テヘ♪
(奏さん、失礼しました(汗))

奏さんの書かれる銀魂キャラは原作からそのまま抜け出たみたいで

ドキドキです!☆(≧▽≦)☆!

※コミックス未収録の六角事件編その後です。
ネタバレが多少含まれますので、コミックス派の方はご注意ください。








すみません、と謝ろうとした言葉を思わず飲み込んだ。


「どこ見て歩いてんでさァ」




《手のひらの唄》




いつものように、分かりやすい程の嫌な顔をヤツに向ける。
ぶつかってきといて謝りもしないのか最近のガキは。と、こちらに負けず劣らず嫌な顔をしてくるかと思いきや


「そんな沢山抱えてるから、フラフラするんじゃねェか」


ひょいと傘を取り上げられ、図々しくもその中に割り込まれた。


「な、何勝手に入ってきてるアル!」
「暑いんでさァ。傘持つ代わりに少しくらい邪魔してもいいだろィ」


返す言葉を見つけられなかった。
何だか今日のコイツはいつもと違う。
その原因は、いつものあの暑苦しい隊服ではなく、白と鶯色の、どこか大人びたイメージを放つ着物姿だからだろうか。


沈黙を肯定の意味で捉えたのか、ヤツは歯を見せてニッと笑う。


「お前…何か今日変アル」
「気のせいでさァ」


こちらを見ていた目が進行方向に移り、そのまま手でも引かれているかのようにフラフラとついて行く。
普段からいがみ合っているせいか、歩幅を合わせるのも一苦労。
歩くリズムに合わせて、抱えていた紙袋が楽しそうにカサカサと唄う。


「すげェ荷物」
「私の非常食の酢昆布ネ。あと、銀ちゃんの苺牛乳と定春のご飯。…何か文句あっか」
「いーや。ただ、そんな前が見えなくなる程何買ってんだと思っただけでィ」


本当は少し参っていた。
力は人一倍強いことに違いないけれど、持てる量というのには限りがあった。
丁度自分の目の高さまである荷物。
そこに陽射しを避けるための傘。
コイツにぶつかる要因も、持ち合わせていたのは私の方だ。


だから少し助かっている。
ありがとうなんて言わないけれど。




「…アレ?」


前ばかりを見ているそいつの横顔を一瞥してからふと気付く。


「お前、何か歩き方おかしいアル」
「俺はテメェ程頑丈じゃないんでね」


ああ、と口の中で呟いた。
先日の傷がまだ癒えていないのか。
自分のふくらはぎに意識を集中させてみたけれど、痛みなど微塵も感じなかった。




いつの間にか涼しくなった風が、ヤツの明るい髪をサラサラと撫でていた。
季節を唄うのが蝉からコオロギへと変わろうとしている狭間の時間帯。
濃く、長くなった影は、大袈裟な程の荷物で見ることは出来ないけれど、もう直日が暮れるのを肌に感じる。


「…で、お前はどこに向かってるネ。万事屋はこっちじゃないアル」
「……」


先程から何度も確認してしまう、知っているはずなのに知らない横顔。
低くなった太陽がその横顔を照らすと、あの時頬に受けた刀傷が茜色に染まって姿を現した。
それに思わずはっとする。



「お前」


カサカサと唄っているのは、自分の荷物とばかり思っていたのだけれど。


「もしかして、霧江のパピーのところに?」


傘を持たない外側の手で握られているのは、半透明な袋に突っ込まれた線香と数本の菊の花。
足を止めてそれを確認すると、ヤツとピッタリ目が合った。
慌てたように、先に目を逸らしたのはヤツの方だった。


「あのガキが、手ェ合わせに来いって五月蠅いんでさァ」


もとの立ち位置に戻ると、陽射しのせいなのか、それとも別の何かのせいなのか、少し頬を赤らめてそいつは言う。


なんだ。
様子がおかしかったのは、そんな柄にも無いことをしている姿を隠すためだったのか。
いつもなら何か言ってからかうところだけれど、それはとても野暮なこと。


「仕方ないアルな」


跳ねる様に傘から出ると、ヤツはムッと赤くなったまま振り返った。


「その傘、貸してやるヨ。それで精々仇討ちにでもあわないよう、顔でも隠して行くといいネ」




返事は聞かないまま、くるりと背を向けて走り去る。
今日のヤツは見なかったことにして、次会うときはまた、喧嘩でも吹っ掛けてやろう。


自然と口許が緩んでしまう理由も分からないまま、鼻歌まじりに地面を蹴った。





【Fin.】








冒頭にも書いてますが、奏さんの書かれる銀魂キャラは、原作のイメージどおりでドキドキします♪
ってことはあれだ。(どれだ。)
合併号でジャンプがお休みな時は、奏さんにSSを書いてもらえばいいんじゃ……!←待て

ラブラブな沖神も大好きですが、さりげなく仲良しな沖神も大好きです♪

っていうか、「白と鶯色の、どこか大人びたイメージを放つ着物」とか「ヤツの明るい髪」とか………

総悟くんがかっこよすぎませんか?

いえ、総悟くんは最初っからちゃんと(腹黒くってドSとは言え)かっこよくて爽やかなルックスで美少年ですけど、よりパワーアップしてるような!( ̄□ ̄;)!!

と、ところで(汗)、奏さんからのメールに

あの話の最後で総悟くんが受け取った霧江ちゃんからの手紙が、『いつか、父に会いに来てください』的な内容だったらこんな感じかなって思って書いてみました。

とか言うと格好がつくんですが、本当は最初、総悟くんが謹慎中なのをいいことに、お盆にミツバさんのお墓をマヨ塗れにしたであろう誰かさんの供えたマヨネーズを、総悟くんが謹慎後に撤去しに行く話にするつもりでした。笑
でも、なんかソレってものっそ土方さんがKY・・・。
っていうか、証拠残しまくってる感じが嫌すぎる・・・。

とあったんですが、マヨ塗れのお墓なSSがものっそ気になるってのは内緒です♪
(今週のジャンプを読み限り、土方さんは充分KYな気がします(笑))


奏さん、ありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!

奏さんの想像する100倍くらい、喜ばせていただきました♪←マジでマジで


SSはこちらにまとめてます。⇒【頂き物(ss)】



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最終更新日  2009年09月16日 19時01分11秒
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