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2010年06月13日
XML
テーマ:銀魂(1187)



6月13日の長谷川さん誕生日によせて、ぽっぽさんからSSを頂きました!

そういえば、なんだか毎日テレビで長谷川さんの声を聞いてる気がします。

CMにナレーションに声優に……長谷川さんと真逆(禁句)で、立木さん、働きすぎなんじゃ……






【吉日】


「お早うさん」
最近すっかりお馴染みになった公園のじいさんがそう言う。
また1日が始まる。
以前は職探しなんて事もしていたが、今となってはそれすらもままならない。
見るからに乞食丸出しの自分がかつて幕府の重鎮だったなんて
一体誰が信じようか。
頭に汚い帽子をのせて、ダンボール箱を着こなし、犬を連れている。
街を歩いていても刺さるのは冷たい視線ばかり。

毎日同じことの繰り返し。
その日を生きるのに精一杯。
終いには雨まで降ってくる始末。
雨宿りだからと自分に言い聞かせて、ジャラジャラと鉄の玉を握り締める自分がいる。
その日生きる金すらないクセに。

時々ふと、考える。
この先自分はどうやって生きていくんだろう。
もしかして、ずっとこのままなんだろうか?
50になっても、60になっても? 死ぬまでずっと?
考えると負のループに陥るから、すぐに振り払おうとするが、それも難しい。
世の中には何もしなくても金を集めてくれる仲間に加え、
読者人気まであるような奴がいるかと思えば。
神様なんていやしない。
だって見てみろよ。
世の中はこんなにも不公平だ。


「よォ、長谷川さん」
そんな事を考えながらダイヤルを回していたら、銀さんに会った。
こういう場所に来るとやたらよく会う変な奴だ。
特に約束してるわけでも何でも無いんだけどな。
思えば、コイツと関わってからが俺の苦難の始まりだった。
コイツの所為で首になった仕事が今までに幾つあったことだろう。
それでもコイツを憎めないのは、失ったもの以上に
貰ったものの方が大きいからなんだろうか。
それともそんな難しい話じゃ無くて、単に気が合うからなのか。
何にせよ良い友達だと思っている。
友達になるのに年の差なんて関係無いもんなんだな、とコイツに会って思った。
今となってはコイツや、コイツの周りの奴らと時々会うのが
…1番の楽しみかな。


予想通りといえば予想通り。
素寒貧になって外に出た。銀さんも同じだ。
「あ~。結野アナパチンコ台の機嫌は占えねーのかな。頼んだらやってくんねーかな」
偶然会った後は大抵、流れでそのまま一杯やる。
だが残念ながら今日は俺も銀さんも、一銭も無ぇ。
「どーするよ長谷川さん」
「どーするも何も、帰るしかねぇんじゃねーの? 俺は帰るっつっても公園だけどな」
「…いや。良い事思いついた」
そう言って銀さんは立ち上がる。
雨は小雨になっていて、その下を少し濡れながら歩いた。


着いた先は質素な家。
「新聞ならいらねーぞ」
インターホンを押すと、そう書かれたプラカードを手に中から白い化け物が出てきた。
「お邪魔しまーす」
銀さんはそう言うと、白い化け物を無視してずかずかと中に上がりこむ。
自分もそれに従った。
「何だエリザベス。誰か来たの…」
中から長髪の男が顔を出す。
「おーっす」
「よぅ、ヅラっち」
コイツも銀さんを通じて知り合った奴だ。
銀さんも変な奴だが、コイツの場合ちょっとその種類が違う気がする。
こういう奴を「電波」と呼ぶんだろうと思う。
だが良い奴なのはコイツも同じだ。

「何だ、何しに来た? ハッ!そうか遂に貴様も志士になる決心を…」
「違ぇよ」
銀さんはそう言うと遠慮なしに家の奥に進む。
俺は腰を下ろし、久々に畳の感触を味わった。
「ほら、あったあった。コイツおっさんと一緒に住んでるから絶対あると思ったんだよね~」
両手に酒瓶を1本ずつ持ち、銀さんは言った。
グラスを4つ持って、白い化け物ことエリザベスが後ろをついて来る。
「何だ貴様ら。タカリに来たのか!?」
「違う違う。タダ酒飲みに来ただけだ」
「それをタカリというのだろーが!!」
「いいじゃん、ヅラっちも飲むだろ?」


今日は良い日だ。
夕方過ぎから飲み始めて4人でずっと騒いでいたんだが、ふとヅラっちが言う。
「オイ銀時、帰らんでいいのか?」
「あ? あー」
時計を見ると8時をまわっていた。
銀さんはだるそうな赤ら顔で考え込んでいる。
皆赤くなっているとはいえ、まだまだ序の口である。
いつもなら此処から二日酔いになって吐くまで飲むのが通例なのだが。
「そーさな。帰るか」
「早く帰れ。年頃のリーダーを余り一人にするな」
「”年頃のリーダー”って何だよ。混ざってんだろーが」

三人で玄関まで見送りに行き、扉を開けたところで銀さんが立ち止まった。
「あ」
「何だ、忘れ物か?」
ヅラっちが尋ねると、銀さんは袂から一つの包みを取り出して俺に渡した。
「何だよコレ、銀さん」
「奥さんからだよ。3日位前だったかな。
アンタ住所不定だからって今日渡すように言われてたの忘れてた。
家出るときは覚えてたんだけどなー。良かったわ~思い出して」


銀さんに礼を言って見送った後居間に戻ると、
ヅラっちは気を遣ってくれたのか、風呂に入ると言って部屋を出て行った。
何だろうと思いつつ、包みの上に器用にはさまれた手紙を開く。



「お誕生日おめでとう」
懐かしい字でそう書かれていた。
その後にはハツの近況やら、俺への心配やら小言やらが
何枚かにわたって丁寧に綴られていた。


…おかしいな。
何故こんなにも胸が熱くなるのか。
何故目から水が出てくるのか。
…あぁ、酒か。さっき飲んだから。
ポンという感触を感じて振り返れば、エリザベスが俺の右肩に手…
手なのかコレ? を乗せていた。



包みの中身を見るのは、また明日にしよう。
これ以上何かあると、頭パーンってなりそうだから。
とりあえずヅラっちが風呂から出る前に泣き止もう。
無理かもしれないが。



ヅラっちは風呂から出て、タオルを首にかけ長髪を拭きながら戻ってきた。
「エリザベスー空いたぞー」
喉が渇いたのか、そう言いながら冷蔵庫に向かう傍らふと俺の様子を見て、
そのままヅラっちは硬直した。
…やっぱり無理だった。
俺の顔が今どんなことになっているのか大体想像がついた。
目の下から頬、顎にかけての筋状の一部分だけ、俺の顔は冷たいと感じている。
机に置いてあったティッシュを次々と消費し、鼻の先がひりひりと痛い。
下唇を前歯できつく噛み締めた口元は、わなわなと震えている。
視界ははっきりするどころか益々霞んで、
かろうじて見えていたヅラっちの輪郭さえも、よく分からなくなってくる。
「どうした!?何があった!?」
ヅラっちはそう言って俺に駆け寄ると、両肩を掴んで強く揺らした。
「あは、あははは」
さぞ異様な光景だったろう。俺は情けなく笑った。
もうすっかり前は見えない。
ヅラっちが俺のグラサンを取ったのが感覚で分かったが、
前に映るのはピントの合わない、まるで俺の人生のような景色。
ふと、ヅラっちの手が俺の肩から離れ、代わりにカサカサという、
紙を擦り合わせるような音が聞こえた。
「…そうか。知らなかったな」
ヅラっちはそう言うと俺の隣に座り、腕を俺の肩に回す。
「誕生日おめでとう。良い奥方を持って幸せだな」

ヅラっちとエリザベスに挟まれて、また飲んだ。
こんなに笑ったのは久しぶりだった。
早い時間から飲んでいた所為か、テンションと時刻が噛み合っていない。
気が付くと俺は畳に転がっていて、
近くにヅラっちとエリザベスが同じように横たわっていた。
時計を見ると、丁度一日が終わるまであと僅か。
俺は無意識に、今日の自分を思い出す。
銀さんに会って、ヅラっちとエリザベスに会って飲んで、そして…






灯りが点いたままの和室で、俺は一人にやける。
…今日は、良い日だったな。



【完】




もう、一緒に住んじゃえよぅ(ノд-。)ホロリ

と言いたくって仕方無いっていうかー。

っつか、長谷川さんは幕府の重鎮だったんだし、攘夷志士の仲間に引き入れて内部情報をなんやかんやして、なんやかんやすればいいのにねぇ。

………あれ?ちょっと待って。

桂さんって、一体何がしたいんでしたっけ?

みたいな、長谷川さんと桂さんの仲良しっぷりをつきつめて考えると思考がカオスになって仕方無いのでサクっとスルーするとして(笑)

以下、ぽっぽさんの後書きです。

「桂さん家のくだりを書いてる時が1番楽しかったです笑
友達っぽい3人が書きたかっただけとも言う( ̄▽ ̄)
あ、分かったかもしれませんが微妙に高杉さんが出てきてます。
出て来てるというか、触れているというか。
本当に自分だけが楽しいっていうね!!

銀さんは長谷川さんを探しに出かけたんですが、会って遊んでるうちに肝心の本題を忘れてしまったというどうでもいい裏設定があります。
桂さんは家でお酒飲んだりしなさそーだなーと思ったんですが、エリーがいるから酒はあるに違いない笑
そして銀さんはそれを知っているに違いない。

桂さんは真面目だから神楽ちゃんや新ちゃんのコトとかもちゃんと考えてると思うんですよ。だから桂さんと飲んでる時は、銀さん朝帰りとかしなさそーだなーと思って。
最初は全員桂さん家に泊まる設定だったんですが、絶対桂さんに「帰れ」って言われるなーと思ってこうなりました(〇´∪`〇)(てか桂さんて何処に住んでるんだろう…そしてエリーは風呂をどうしてるんだろう…)


桂さんや銀さんて長谷川さんの誕生日とか知ってるんだろうか…
とりあえずこのSSでは、少なくとも桂さんは知らなかったみたいです。
銀さんは忘れてたのか、知らないのか、どっちもありそう。」


はいはいはい!

「早く帰れ。年頃のリーダーを余り一人にするな」 ってとこに(ノд-。)ホロリと来ました。

桂さん、やさしい……(。-_-。)ポッ

あ、高杉さんはばっちり分かりました!
っつか、長谷川さんがナチュラルに高杉さんの存在を知ってるのって、いろいろ妄想できて楽しいです♪
カオスだった人気投票結果発表篇の時のことはさておき、銀さん、長谷川さん相手にペラペラ喋ってるのかな~。あ、だったら、長谷川さん、松陽先生のことも何気に知ってたりして(笑)


ぽっぽさんの素敵ブログはこちらです。→【popponoblog】


SSはこちらにまとめてます。⇒【頂き物(ss)】






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最終更新日  2010年06月13日 12時20分58秒
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