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2010年08月16日
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テーマ:銀魂(1187)



週末の疲れが全然とれない……やらなきゃいけないことは山程あるのに……ORZ

という訳で、元気を取り戻すべく、ぽっぽさんに頂いた

高杉さんの誕生日(8月10日)SS です♪♪♪







【喧嘩するほど仲が良い】


「なぁ高杉。やってみろよコレ」
「…いいよ俺は」
「いいからやってみろ。楽しいぞ」


文月も終りに近づき、間もなく葉月という今日この頃。
日光が燦々と降り注ぐ中、銀時、小太郎、晋助の3人は松陽の家に入り浸る。
縁側で寝そべりながら本を読んでいた晋助に、
二人はゲーム機のコントローラーを無理やり押し付ける。
「やらねぇって言ってんだろ」
「やってみろって。絶対楽しーからさァ」
普段なら晋助の事などお構い無しに、我先にとコントローラーを握る二人が
ここ数日突然、やたらとゲームを薦めるようになった。
「やってみたらいいじゃないですか、晋助」
晋助の頭の隣に腰を下ろし、茶を啜っていた松陽が言う。
「案外気に入るかもしれませんよ?」
晋助は斜め下から、微笑む松陽を見ると渋い顔をして本を閉じ、
ゴロゴロと何回転かしてTVの側まで行くと、コントローラーを手に取った。
銀時と小太郎は嬉しそうに晋助の頭上で手を合わせる。
左側に銀時が胡坐を掻いて、背中を丸めて座っている。
真ん中に晋助が寝そべり、膝から先をブラブラと動かしながら肘を立てる。
右に小太郎が姿勢よく正座している。
松陽は後ろからそれを眺めている。


始めて四半時もしないうちに、部屋の中は怒号で一杯になった。
「だーかーらー、違うって言ってんだろ!! 俺はジャンプって言ったんだよ! 何でパンチ!?」
「分かる訳ねーだろ!! AとかBとか記号で言えや!」
「お前覚える気ないだろう。もっとやる気を出せ」
両脇から怒鳴られ続けて、晋助は不機嫌そうにTV画面に向かう。
「ちょ、もう貸せお前」
暫くして、銀時が晋助からコントローラー奪い取った。
そしてそのまま、再び二人でゲームの世界に入り込む。
晋助は暫くそれを間で眺めていたが、やがて縁側に戻ってきた。
「楽しかったですか?」
「全然」
不機嫌そうな晋助の様子に笑みを浮かべながら振り返れば、
部屋の中では銀時と小太郎が立ち上がらんばかりに腰を上げ、大騒ぎしている。

松陽はまたくすりと笑うと、外に目をやった。
草の中ではバッタが飛び跳ね、カマキリが歩き回り、木では蝉が五月蝿く鳴いている。
黄色いてんとう虫が松陽の膝の上を歩いている。
「すっかり夏ですねぇ」
松陽が掴もうと手を伸ばすと、てんとう虫は何処かへ飛んで行ってしまった。

「見たか、今の俺の神業を!!」
小太郎が勢いよく左を見ると、そこに晋助の姿は無く、悔しがる銀時だけが見えた。
「貴様ァ!! 何をしているかァ!!」
縁側に晋助の姿を見つけると、小太郎は怒って立ち上がった。
銀時も同様に、二人はズンズンと近づき晋助の足を片方ずつ掴むと、ズルズルと引き摺った。
「何すんだよ、離せよ」
「お前は少し空気を読め! 折角俺達が誘っているというのに」
「ホントだぜ全く。だからダメなんだよお前は」
松陽が眺めていると、晋助は無理やり真ん中に座らされ、TV画面を見せられている。
だが直ぐに夢中になった二人の間から、抜けて此方に戻ってくる。
それにまた気づかれて、連れ戻される。その繰り返しだ。
愉快なことだと笑う松陽とは裏腹に、三人はもう喧嘩しているといっても過言ではない。


やがて日が暮れ始め、空に赤みが差してきた頃、松陽は言った。
「小太郎、晋助。そろそろ帰る時ですよ」
最早取っ組み合いにまで発展していた三人は、ピタリと動きを止めた。
ボサボサの頭と皺くちゃの服、赤みがかった顔。
三人は互いに見合わせると、無言で残念そうに離れ、帰り支度を始める。
晋助は縁側に置きっ放しだった本を懐にしまうと、草履を履いた。
銀時は松陽の隣で二人を見送った。二人は歩きながらまだ喧嘩していた。


翌日。授業を終えて、三人は再び松陽の家に集う。
銀時と小太郎は懲りずに晋助をゲームの世界に引き込もうとしている。
晋助は一体何が目的で来ているのか、相変わらず我関せず、である。
少なくとも二人と遊ぶ為ではなさそうだ。
今日は家から三味線を持ってきていた。
昨日と違うのは、小太郎が何かのチラシを持っていたことだ。
それを晋助に見せては同じやり取りを繰り返している。
「欲しいだろう、コレ」
「…いらねぇ」
「欲しいだろ。欲しいに決まってる。自分に嘘つくんじゃねぇ」
「いらねぇっつってんだろ」
「何を我慢する必要がある? お前はコレが欲しい筈だ高杉」
「しつけーんだよオメーら!! いらねぇったら、いらねぇ!!」


二人がまたTVゲームに夢中になっている間、晋助は一人弦の調子を合わせる。
そして、持参した楽譜を前に、何やら弾き始める。
「晋助はゲームが嫌いですか?」
ふと、松陽が言った。
晋助はその言葉に手を止め、弦を押さえて音を止める。
「何が面白いのか分からねぇ」
晋助は不機嫌そうに言った。
「それは残念ですねぇ。二人は一緒にやりたいみたいなのに」
「そうじゃねぇよ」
松陽はTVの前の二人から晋助に視線を移すと、次の言葉を待った。
晋助は三味線を抱えたまま顎肘を付き、唇を突き出している。
何も言う気配が無いので、松陽は尋ねる。
「君はどう思っているんですか?」
「あいつら、俺に新しいゲーム買わせてぇだけなんだ」
松陽がキョトンとした顔をするのを見ると、晋助はチラと二人を振り返り、
先刻小太郎の持っていたチラシを松陽に見せる。
ゲームのソフトの広告で、中の一つが大きな丸で囲ってある。
「俺の誕生日が近いから」
松陽は二人の背中に目をやり、再び晋助を見る。
「晋助はゲーム機持ってましたっけ?」
「最新のゲーム機も親にねだらせる気なんだよ」
松陽は何と言うか、不思議な表情をした。
晋助は相変わらず不機嫌で、三味線を静かに弾き始める。


まさかとは思ったが、葉月に入り、晋助の誕生日が近づくにつれ
銀時と小太郎は焦っているようだった。
前日になると、もう直接買えと言っているようにさえ見えた。
晋助はもともと余りにこやかな子供ではないが、
松陽には最近それが際立っているように感じられた。


誕生日当日。松陽の家に少し早く銀時と小太郎がやって来た。
松陽が買っておいた菓子を机の中央に置いて準備しながら、
何やらとても残念そうな様子で項垂れる二人に
松陽は晋助を家まで迎えに行かせようとした。
すると、何やら大きめの箱を荷台に乗せ、晋助がそれを引き摺って歩いてくるのが見えた。
「おや晋助。これから迎えに行く所だったのに」
銀時と小太郎は松陽の両脇から顔を出している。
晋助は黙って草履を脱ぎ、荷台を側に置くと、肩をグルグルと回した。
「何だその箱?」
銀時が尋ねると、晋助はムッツリと銀時と小太郎に睨むように見て、言った。
「親に貰った」
晋助が言うが早く、二人は箱に飛び付き、乱暴に開けた。
中からはあのチラシのモノがそのまま、
そして新品の機械が実体となって其処に在った。
「うぉっ!! マジかァァァァァァ!!!」
銀時と小太郎は興奮してすぐさまそれらをTVに繋ぎ始めた。
「お前達ちょっと…」
松陽が何か言おうとすると、晋助は松陽の羽織りの裾を引っ張り、それを止めた。
「晋助、お前…」
「…特に欲しいモンも無かったし」
はしゃぐ二人を他所に、松陽は晋助をしげしげと眺める。
「…言うなよ、あいつ等に」
普段の何かを見据えるようなハッキリとした物言いではなく、
ボソリと、不機嫌そうな、照れくさそうな、そんな表情で言った。


松陽は溜息交じりに笑うと、TVに向かういつもの見慣れた風景を目に納めて晋助に向き直り、
少し屈んで、晋助の頭を撫でた。
「誕生日おめでとう、晋助」
晋助は銀時と小太郎が見ていないことを確認すると、
俯きがちに微笑んだ。





【完】





仔晋ちゃん……(ノд-。)ホロリ

昔はこんなにいい子だったのに、今じゃすっかり捻くれて……(ノд-。)ホロリ
あ、でも、なんか分かったような気がします。万事屋はいつもきゅうきゅうだし、桂さんはバイト三昧だし、うっかりほだされるとたかられるんじゃ……って危機感があるから、今の高杉さんはあんなになっちゃったんだなぁってね!☆^(o≧▽゚)o (ぇー

っていう戯言はさておき、仔攘夷はどうやってもなにをやってもかわいくっていけません♪

ぽっぽさん、ありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!

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最終更新日  2010年08月16日 17時59分13秒
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