九十九里浜、人工養浜で最大３０メートル復活

養浜事業の効果が期待されている九十九里浜（一宮町で）

　砂浜の浸食が深刻な九十九里浜の一宮海岸（千葉県一宮町）で、広い砂浜を取り戻そうと、県が２００９年度から９年計画で始めた「人工養浜事業」の １期分の作業が４月末で終わった。

　沖合などに大量の砂をまいて定着させようというもので、県によると、１期分を終えて場所によっては砂浜が約３０メートル広がったことが確認され た。県の担当者や地元住民は、台風などで再び削り取られることを懸念しつつも、「このまま砂浜が育ってほしい」と期待している。

　昨年末から始まった人工養浜事業１期分は、約２万５０００立方メートルの砂が投入された。砂は海流に乗って沿岸部へと寄せられ、「ヘッドランド」 と呼ばれる全長約２００メートルの堤防に引っかかる形で定着する仕組みになっている。砂浜に砂を直接まく陸上養浜も行われた。

　これらの砂は、南に約６キロの太東港（いすみ市）から運んできた。太東港内に堆積(た いせき)して船の通行を妨げる砂を利用する「一石二鳥」の作戦だ。　　読売

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