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テーマ:ミステリはお好き?(1425)
カテゴリ:森博嗣
今回
森博嗣の「すべてがFになる」を読んでもっとも驚いたのが,これが最初に発表された作品だったこと。やはり「順序だてて」読まないといかんな!!まあ,それはおいておいて,ここでは「すべてがFになる」の意味を考えてみようと思う。 前回に続き,ネタバレがそこらじゅうに出てきますので,ご注意ください。 また,これについては,すでにあまれっとの部屋(amarettoさん)の日記本文とコメントにいろいろと書かれているので,参考にさせていただきました。 そもそも,「すべてがFになる」は四季から研究所に残された者へのメッセージではある。 しかし,1章のはじめ,萠絵との面会での四季が,犀川が自分に会えといったのかと聞いたり,BとDは孤独というヒントを与えていることから,犀川が読み解くことをある程度は想定していたと考えてもよい。 で,1つの意味としては,10章8で犀川が解き明かしているように,「FFFF」ということだろう。 それは,16進数でFFFF時間,つまりふつうの数え方で65535時間(約7年半)後に,コンピュータのメインシステムであるRed Magicがそれまでと違った動きを始める(暴走ではなくあくまでもプログラムどおりの行動)ということである。 「FFFFが65535になる」ことについては,16進数の4けたで表せる数の種類が16×16×16×16=65536個(0~65535)であり,FFFFはその中で最大の数であることからわかる。 詳しくは,HTMLの色指定と16進法-その2-(ここのために記事を書いたといっても過言ではない(笑))を参照してください。 ただし,これはあくまでも四季のお遊び。「白い」カートに乗った四季がいう「痕跡を消すことが可能だった」けれど「誰かに気づいてほしかった」ことの1つだろう。 システム稼動のFFFF時間後(事件が起きた午後7時)よりもあとになっても,時を設定したプログラム(照明を点滅させる,四季部屋ののドアをあける,時間を1分遅らせる,屋上へのドアをあけるなど)が稼動している。 このことから,犀川と島田が探し当てた,整数型ショートの変数は,ある意味であってもなくてもよい変数だったことがわかる(この変数だけでは,午後7時以降のプログラムを制御できないから)。 我々が何かを始めるとき「1,2,3っ」とやるように,天才プログラマである四季は「0000,0001,……,FFFFっ」とやったのだろう,つまり単なるカウントダウンか(笑)!! 「すべてがFになる」の意味に戻ろう。 ここには,もう1つの意味があると踏んだ!! なぜなら,英語のサブタイトル「The Perfect Insider」がダブルミーニングだからである(insiderには「黒幕」とか「事情通」という意味もあるが,ここでは単に「内部の者」くらいの意味だろう)。 そして,自身の中にあって,しかもそれが異物ではなくて,なおかつ自身ではないものといえば, 四季にとっての道流であり,Red MagicにとってのFFFF時よりあとの行動を制御するプログラムである。 これがInsiderの2つの意味。 で,「F」のもう1つの意味って何だ? となると,やはり単純なところに落ち着いてしまうわけですよ。 犀川と萠絵の会話の中にも出てきましたが,FutureのFですね(もちろん,独断です!)。 Futureは,過去,現在,未来の未来の意味を表し,四季の妹の名前未来(みき)の文字の意味も表す。 もともと,「すべてがFになる」は計画の失敗を想定して発せられた言葉ではなかった。 つまり,計画がうまくいった場合,四季(Four Seasons)と道流(Full)が一体となって,未来(Future)としてこれから(Future)を生きていく。 これで「FFFF」となったと自分を納得させておくことにする(笑)。 さて,「すべてがF」には,実はもう1つの意味があるような気がする。 それが,色としての「 FF FF FF」だ。「style="color:#FFFFFF;"」を試してみるとわかるように,この色は「白」。 1章「白い面会」で始まるのにも,VRで四季が白いカートに乗って現れるのにも,その意味合いが含まれていると思うのは考えすぎだろうか。 いちおう終了ですが,本の中に出てきた計算の問題については,その3(算数の問題1)をごらんください。 S&Mシリーズの次作「冷たい密室と博士たち」の日記は,→こちらです。 時代・場所,登場人物をフリーページの森博嗣メモ(すべてがFになる)に簡単にまとめてあります。 森博嗣の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (森博嗣)からごらんください。 楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/01/18 08:08:04 PM
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