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テーマ:ミステリはお好き?(1430)
カテゴリ:読んだ本(ミステリ・海外)
サービス満点というのはありがたいことで,おまけがたくさんついてくるのも,とてもうれしい。
ところがミステリの場合,「謎の大盛り」や「付随事件の多発」は,話の焦点をぼかし,全体をまとまりのない,要するに読後に印象が残らない作品にしてしまうことがある。ところが, ジェームズ・アンダースンの「血のついたエッグ・コージィ」は,最後までサービス満点で,なおかつ「ボケる」こともなく,とても楽しい作品だった。タイトル(原題も)にある,「エッグ・コージィ」とは,ゆで卵を冷まさないために上にかぶせる,要するに,「ゆで卵の帽子」みたいなものらしいのだが,残念ながら辞書上でしか知らない(楽天の商品で探してみたが,なかった)。 そして,これが事件の解明にまったく役に立たないのである。 探偵役が「わからなかった」といい,犯人も「ミス」だったという。それでありながら,読み終わってタイトルにこれがあることに納得してしまう。 それほど,作品全体が緻密な組み立てになっているといえるのだろう。 1人ずーと怪しいと思っていた人物がいた(見事外れ!,はは!!)。で,なぜ彼が怪しいと思っていたかというと,ヒロインのジェーンを犯人にしたくなかったためである。実は,「犯人」が窓から逃げたという彼女の証言がウソならばすべてがひっくり返ることは,その部分を読んだときから気づき,最後まで頭の中にあったのだが,この作者はそんな冷たい形では終わらせないだろうと思っていたので,お調子者のアルジー(ずっと眠っていた人)に,最後の最後まで罪をかぶせようとしていた。 「読者の心理なんて,そんなものよ」と笑ってごまかしてしまおう!! しかも,彼女がスパイになるという結論で,こちらをもう一度裏切り,喜ばせてくれる。この作者大好き!! また,喜ばせてくれるといえば,執事。英国(森作品でも)の執事って,それだけでも存在感があってよいのだが,今回は存在感以上のはたらきをしてくれた。 「血染めのエッグ・コージイ事件」と改題されて文庫本で出ています。 ジェームズ・アンダースンの他作品についての日記は,フリーページ 読了本(海外) (ジェームズ・アンダースン)からごらんください。 楽天ブックス 次の日記も読ませていただきました。 ミステリの部屋(samiadoさん) 魔女の隠れ家(たばささん) がちゃのダンジョン 映画&本(gacha-danjhonさん) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/01/20 01:02:28 PM
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