まあぼの交差点

千葉千波シリーズだが，

高田崇史の「試験に敗けない密室」

は，ぴいくんのお気楽浪人生活の夏休み編といったほうがいいだろう。
短編集ではなく（多分），１冊で１つのストーリーになっている。

今回は，ぴいくん，饗庭慎之助，千波の３人が，群馬県まで遠征。
千波の父親亀太郎の妹百合枝さんの嫁ぎ先である大地主の鷺沼鷺次郎氏とその隣りの千葉家の別荘に行こうとするのだが，「水香」に行くつもりが，何故かタクシーで「十三塚」に運ばれてしまう。
単線の電車もなくなり，しかたなく十三塚に１つだけある旅館に泊まるのだが，土砂降りの雨の影響で翌日はその村に足止めされることに。

そこで彼らを襲う，密室を含めた不思議の数々。
もちろん，チョコちゃんも出てくるし，パズルも楽しめますが，今回は仕掛けの大きさに大笑い，さすがに大地主はチガウ（笑）。

事件全体の謎に気づいていたぴいくんが，例によって真相を皆にいうタイミングを逃しているのにも笑えたが，ぴいくんの語り口って何ともいえないね。
だんだん気に入ってきてしまった。

なお，この本のあとがきでぴいくんの本名についてのヒントが出され，それによると「お」で始まり，「お」で終わるとのこと。
「自由自在」とあわせて考えると姓が「落（おち）」であることはほぼ確定。名前はやはり「はなお」となるのだろうなあ？　「男の子」の名前としてはかなり不自然なような気もするが……
ちなみに，妹のチョコちゃんの名前は「洋子」なのかなあ？

「試験に出ないパズル」

も読んだ（お気楽浪人生活の９月～１月）が，感想はそれまでと特に変わらない。
ぴいくんと慎之助の健闘を祈るのみである。

時代，場所，登場人物などをフリーページの高田崇史メモ（千葉千波シリーズ）に簡単にまとめてありますので，ごらんください。
高田崇史の他作品はについての日記は，フリーページ　読了本（日本）　（高田崇史）からごらんください。

次の日記も読ませていただきました。
死季彩歌★別館（咲哉1227さん）

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