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テーマ:時代小説がダイスキ(480)
カテゴリ:読んだ本(時代)
二十歳の青年の肉体に,豊かに年齢を重ねて円熟した教養人の精神が宿っている。
これは, 谷恒生の「安倍晴明 陰陽宮1」で,藤原道長の目を通して描かれた安倍晴明の姿である。安倍晴明というとまず村上帝の時代が思い浮かぶが,この作品はそれより30年程あと,道長がまだ21歳で従五位下右兵衛権介であった時から始まる(→安倍晴明 - Wikipedia)。 巻数が多いのでどうなっていくのかは不明だが,しばらくは道長が,安倍清明の助力を受け,宮廷内外で力をつけていく話になりそうだ。 道長というと「……もちづきの……」の人で,摂関政治の頂点を極めた「驕りと昂ぶり」の人物というイメージだが,この本では,「出世欲がなく,正義を愛する人」として描かれている(→藤原道長 - Wikipedia)。 生まれも育ちもよく,力もあるのに,まわりの状況(親戚からの圧力,仇敵の存在など)に阻まれている人間が,逆境をはねのけつつ力を発揮していくという物語のパターンは,何かしらワクワクさせるものがある。 そこに安倍晴明が加わり,しかも結果的に頂点に達することがわかっているのだから,「うさんくさい」という気持ちもどこかにあるのだが,それなりにすいすい読めてしまう。 読まないでいても損をした気はしないが,読み始めると次が気になるといったたぐいの本である(笑) 歴史書として読まないように(笑)!! あくまでもフィクションである。 また,オススメの本でもない。素材の扱い方によってつまらなくなりそうな雰囲気もいっぱいある(笑) 楽天ブックスで探しても見つからなかったので,何か問題があって絶版になった可能性もある(??,深くは追求しませんでした)!! 以下は内容のまとめ。 「1」の時代は986~988年。 道長周辺に配置される人物は,風の法師(道長が子供のころから出入りしている隠遁者),橘逸人(勧学院時代からの友人,橘逸勢の縁者),平信盛(道長の警護の任につく,伊勢平氏の一族),サキ(道長に助けられた娘,銀狐の化身)など。 青年道長(21)は,泉州信田の森で安倍晴明に会い,「時代魂(じだいこん)」の担い手であるといわれる。これが道長と晴明の交わりの始まり。 京のには群盗が跋扈し,今後いろいろな形で絡んでくるが,その首領は,多襄丸(たじょうまる),茨木童子,鬼童丸,禿鷲(道長の婚約者の土御門姫(23,倫子,父は左大臣源雅信)をさらった事件で道長と平信盛に倒される),八坂の不死人,袴垂。 986年,道長の父兼家は,玄嵬(蘆屋道満の配下),源満仲・頼光の力を借りて,花山帝(19)を退位させ一条帝(7)の摂政となるが,翌年の東三条邸新築後に,蛍火,不知火(蘆屋道満の配下)にたぶらかされ狂う。 宮廷の実権は長男道隆(左大臣)と詮子(一条母,兼家妹,道長姉)が握り,次男道兼は内大臣,三男道長は権大納言に。 ここに,3兄弟による権力争いの構図ができる(道長は興味をもっていないことになっているが……)。 婚姻後に妻倫子の父から譲られた土御門邸の移った道長だが,毒で死にかけるたところを晴明に助けられ,近くに陰陽宮の建設を始める。 988年には正四角推の陰陽宮が完成。 途中,藤原為時の娘小子(ちいさこ)姫(蘇芳,民族魂のもち主)が不死人の配下猫又にさらわれ,安倍晴明に助けられ,しばらくともに暮らすという挿話が入るが,これは,紫式部の少女時代。 谷恒生の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (谷恒生)からごらんください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/01/13 11:44:47 PM
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