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カテゴリ:読書 (歴史、生物)
今年2009年、開港150周年を迎えた横浜。
その横浜港にまつわる7つの不思議について探った本を読んでみた。 横浜港の七不思議 象の鼻・大桟橋・新港埠頭 田中祥夫 有隣新書 <内容> 安政六年(一八五九)に開港した横浜港は、日本を代表する貿易港に発展した。横浜港の七つの不思議をさまざまな資料を用いて明らかにしながら、関東大震災までの歩みを紹介する。 さて、この本が述べる「横浜港の七不思議」とは? 1. まっすぐだった突堤を「象の鼻」にしたのは? 2. 横浜港築港が遅れた理由 3. 下関事件の賠償金が返還されたのは?(大桟橋工事の謎) 4. 「メリケン波止場」の名の由来 5. 石造ドックの設計を日本人技師が作った理由 6. なぜ新港埠頭の工事を大蔵省が担ったのか? 7. 「横浜市歌」の作詞を森鴎外に依頼した経緯の不思議 開港してから現在の場所に大桟橋ができるまでの35年間、船を横付けできる岸壁がなく艀(はしけ)に頼っていたという。 港よりも都市としての施設作りを先に進めたんだねぇ。 まぁ、築港にかかる莫大な資金が調達できなかったというのもあるみたいだけど。 しかし35年・・・長っ! 下関事件で英・仏・蘭・米に毟り取られた莫大な賠償金。 日本人の外交・駆け引き下手は現在も変わらんなぁ・・・。 四ヶ国の中で賠償金を返還してきたのはアメリカのみ。 普通は返さないよね、賠償金。 この返還に関わった、南北戦争の名将軍・グラントの話が面白かった。 七不思議の中で一番知りたかったのは、横浜市民なら誰しも歌える「横浜市歌」。 行事ごとに必ず市歌斉唱だから、歌えるのも当然ですわな。 しかし、なぜ文豪の森が市歌の作詞を? 当時の風潮、森の交友関係や興味の対象など、さまざまな角度から謎を紐解いている。 できれば歌詞の意味も載せてほしかった。 ちなみに「横浜市歌」のCDは横浜市総合庁舎で売られていたはず。 確か・・・800円くらいだったような? 横浜市のホームページでも視聴できるし、横浜に引っ越し予定の方は聴いてみるとよろしいかも。 当時の日本や外国の情勢が、横浜港に深く関わっていたんだね。 軽く読むにはちょっと重い内容かもしれないけど、興味のある方は是非。 横浜港の七不思議 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 2, 2009 11:44:28 PM
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