「ファストフードと狂牛病」
ここのところホラー映画や軽い本ばかりだったので、真面目に読書しようかと…(^_^;)ファストフードと狂牛病FAST FOOD, MAD COW AND GREEDエリック・シュローサー草思社 950円+税<内容>狂牛病が発生するメカニズムと、アメリカの巨大食品会社と政府の癒着を鋭く暴いた好書。奇しくも、この本で2002年にエリック・シュローサーが危惧した通り、アメリカでは狂牛病が発生している。全頭検査を要求する日本に対して、狂牛病などたいしたことではないかのような態度をとっていたアメリカ。この本を読むと、汚染された食物や化学物質を、作ったとき同様に、効率よく人の口に入れたがっているアメリカ側の「利潤優先主義」がよくわかる。そしてまた、著者が懸念した“新しい伝染病”も発生している。鳥インフルエンザである。渡り鳥が感染を拡大してるとする説があるけど、あの病気にかかった鳥が渡りをするのは難しいと思うんだけどなぁ。それより飼料が原因とみるのが自然では?この地球上で一番安全、そして倫理観の高い精肉業や畜産業を有してるのは、今のところドイツなのかな?アメリカ精肉工場の、「はっきり意識があるうちに、足などを切り落とされる牛や豚」の記述。あんなクズバーガーなど(しかも捨てられることも多い)のために?ごく少数の、良識のあるジャーナリスト達が、それぞれの国の政府や企業と戦っている。苦労して取材し発表しても、国民側にそれを読もうとする知性や知識がなければ報われないよなぁ。ファーストフード店に群がっている若い母親と園児以下の子供集団を見てると、暗澹たる気分になるよ。バーガーやシェイクがどうやって出来てるのか、あのお母さん達は知ってるのかな?ファストフードと狂牛病