カテゴリ:音楽
指揮:イヴ・アベル
演出:ダミアーノ・ミキエレット 【フィオルディリージ】ミア・パーション 【ドラベッラ】ジェニファー・ホロウェイ 【デスピーナ】天羽明惠 【フェルランド】パオロ・ファナーレ 【グリエルモ】ドミニク・ケーニンガー 【ドン・アルフォンソ】マウリツィオ・ムラーロ 【合 唱】新国立劇場合唱団 【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団 結論は「世に云う分別者とは、理性と良識を持って行動し人生の荒波を巧みに導く人、泣かせる事があっても、それは分別者にとっては計算のうち。そうだから嵐のような世の中も冷静に過ごせるのだ」ということ。穏やかなニヒリストあり絶望も希望も持たず悦楽に生く。また、次のような解釈もある。 老哲学者は、たしかに、オペラにおける賭けの勝利者である。しかし、モーツアルトの音楽を聞いてみるがいい。ドン・アルフォンソのどこに、音楽による栄光が与えられいるであろうか?・・・デスピーナのページもドン・アルフォンソのそれと同じく、《コシ・ファン・トゥッテ》における最良のページとはいえないのである。「愛を信じることができないなんて、なんて哀れな連中なんだ!」と、モーツアルトは叫んでいるかのようだ。”(磯山雅p148) ■“恐ろしい作品である。おそらく人間の愚かさやどうしようもなさをここまで表してしまったオペラは、これ以外にはあと『ヴォツエック』があるだけだ。”(許光俊,2005)。 エンディングでデスピーナが事の成り行きに驚いて「今回は恥をかいた。次はもっと騙してやる」と言う理由がよく判らなかったが、彼女は二組の恋人たちの破綻を期待予測したのにハッピーエンドになってしまったので驚愕と恥辱を覚えたということなのだろう、多分。モーツァルトはこの不自然なストーリーを単なるハッピーエンドでは終わらせず毒を一服盛り込みたかったのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.11.25 04:48:09
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