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Dr.Yamamoto's office → URL:http://www.ascorbio.co.jp/
「スポーツは、ゲームやリクリエーションに一定のルールを当てがったものである。川岸に座る釣り人は、競争を始めるまでは、リクリエーションを楽しんでいることになる。模型飛行機を作ることはリクリエーションであるが、それにルールを当てはめると、スポーツになる。」 (クリストファー・ブレイシャー) テニスに限らず、全てのスポーツにはルールがある。ブレイシャーの言葉を借りると、上述のように「ルールがあるからスポーツと呼ばれる」のである。夫婦喧嘩もルールをもうければ立派なスポーツである。それを知ってかどうかは知らないけれど、世の中にはスポーツ感覚で喧嘩を楽しんでいるご夫婦が多いとか。 テニスには列記としたルールが存在する。勿論ルールは人間が作ったものであるから、小さな変更はシュッチュウ行われている。たまたま発生するとんでもないケースを想定して規則は作られている。我々、リクリエーションテニス愛好家がそれら全てを頭にいれておく必要は更々ないが、そのいくつかを知っておくのも悪いことではない。そのいくつかを日本テニス協会が発行している「コートの友’94」から紹介しよう。ただし、一般向けするように、趣旨を変えずに私が書き直しをしているのでご了解願いたい。 ◇ サーバーが第二サービスの動作に入り、ボールを空中にトスしたその瞬間、ラインパーソン(女性もいるのでラインズマンとは言わない)がサーバーの足がラインにかかっているの をみつけ、「フットフォルト」とコールした。そこでサーバーはトスしたボールをラケット で打たず、手でつかんでスゴスゴと次の動作に移行した。 さて、ルールブックに照らして、この場合サーバーはポイントを失ったのだろうか。テニスの友(テニスルール・ハンドブック)の解説によると、この場合、ラインパーソンは「フットフォルト」とコールした間違いを正すために「コレクション」とコールしなければならないと記されている。 なぜなら、この時点でサーバーはまだボールを打ち終わっておらず、従って、フォールのコールは間違っていることになる。ラインパーソンのコールは打ち終わった後になされなければならないのである。 そこで、アンパイアはサーバーであるプレイヤーに2個のサービスをするよう告げるのは正しい処置ということになる。 ◇ サーバーが第一サービスをフォールトしたので、第二サービスに備えて、ワインド・アップをしていた。ちょうどその時に、他のボールがコートの方へ転がってきた。アンパイアがそれに気づいて「waite・please」とコールした。 このようなケースは我々のテニスでは日常的によくあることであり、またそれほど重要な問題とはなっていない。しかし、公式戦や遺恨(いこん)試合では、このことが重要な問題 を引き起こすこともあると思われる。さて、それではこの場合、どの様な処置が正しいか。 答え。「アンパイアはレットをコールして、サーバーに2個のサービスを与える」である。 プレイヤーがこの突然の予期しない妨害によって、第二サービスのリズムが壊されたとも判断できるからである。ただ、転がって来たボールが本人が第一サービスに用いたボールではなく、他のコートから来たものに限ることは言うまでもないことである。 ◇ 混合ダブルス、第二セット開始の時、男子プレーヤーが前のセットの最後のサーバーであったにも拘わらず、またサービスを行おうとした。そこで、相手チームは元のローテーションを保ち、女子プレーヤーが最初にサービスをすべきであると主張した。 さて、その主張 は正しいか、正しくないか、判定は如何に? 答え。「相手チームの主張は誤りである。」 ダブルスの試合では、セットが変わればパートナー同士のサービスやレシーブの順序を変更することは自由である、とルールブックに唱われているからである。 ◇ プレーヤーがスマッシュで相手方にボールを正しく返球したが、ラケットが手から離れて、相手コートに落ちて地面に触れた。 さて、どの様な判定が待っているのか。 答え。「ボールがまだ飛行中か、最初のバウンド中に、ラケットが地面に触れた場合には、相手チームのポイント」である。 すなわち、イン・プレー中に侵害が起きたからである。 しかし、「ボールが2度目以後のバウンドをしている時にラケットが地面に触れた場合には、サーバー側のポイント」である。なぜなら、すでにアウト・オブ・プレーになっていると言う解釈である。 ◇ 試合中、ヒットしたボールがネットポストの外側を通って相手のコートに入ってしまった。このボールは有効か? 答え。「ポストの高さとは無関係に、つまり、ネットの高さよりも低い軌道を通っても、相手のコートに入れば、そのボールは有効となる」。 ◇ プレーヤーAとBがトスをしてAが勝った。そこでAが「あちらのコートでレシーブしたい」と言った。一方、プレーヤーBは「いや、私が最初にサービスをしなければならないの なら、そのコートでしたい」と言って、Aが望んだと同一のコートを指定した。 さて、この判定は如何に? 答え。「プレーヤBの言い分が正しい。」 なぜなら、プレーヤAはトスに勝って、サービスかレシーブかの選択権を得た。そして、レシーブを選択した。それに対し、プレーヤBはコートの選択権を得たわけである。その結果、Bは希望のコートからサービスを始めること ができると言う訳である。なお、トスに勝ったプレーヤーには、いずれかのエンドを取る権利、サーブかレシーブを相手に選ばせる権利もあることを知っておく必要がある。 ◇ サーバーが第一サービスをフォールトした時、レシーバーがそのフォールトしたボールを 打って、ストリングを切ってしまった。そこで、ラケットを交換するためベンチへ行って新しいラケットを手にしてゲーム再開となった。 さて、サーバーは第一サービスから始めるか、それとも第二サービスから始めるか? 「サーバーは、改めて二個のサービスが出来る。」が正解である。もっとも、第一サービスをフォールトした時に、サーバーのストリングが切れた場合は、あと一個のサービスしか出来ないことについては、疑問の余地はない。 ◇ ダブルスの試合で、一人のプレーヤーが試合の時間に来ないため、そのパートナーが相手方に対し一人でやらしてくれるよう要求した。 さて、この要求は受け入れられるか? 答え。 「ノー」である。 なぜ出来ないか? 規則だからです。 ◇ サーバーAの第一サービスが相手方コートのセンター・サービスラインをかすめたように 見えた。センター・サービスラインパーソンは「フォールト」とコールしたが、すぐにその過ちに気づいて「グット」をコールし訂正した。アンパイアは、このサービスをレシーバーBは返球出来なかったと判断したので、サーバーAにポイントを与えた。 ところが、レシーバBは「もし『フォールト』のコールがなければ、自分は返球出来た」と反論した。そこで、アンパイアはこの申し立てに同意し、「レット」とし、プレーのやり直しを命じた。 さて、アンパイアの判定通り、プレーはやり直しとなるのか、それとも判定は覆されるのか? 「アンパイアのレット・コールは間違いで、サーバーAのポイントとなる」が正解である。アンパイアがラインをかすめたサービスがエースであったと確信をもって判定した以上、プレーヤーの要求または提訴があったからといって、それを覆すべきではない。 ただ、プレーヤーの要求がある前に、主審が判定を誤ったと判断した結果、判定を変えることは構わない。 ◇ プレーヤーがトスをし、エンド及びサービスの選択を終えた後、試合を始めるまでに、天候など何らかの事情でその試合が延期または中断され、再開されることになった。 さて、その時、先のトスの勝者は改めてエンド及びサービスの選択をやり直せるか? 答え。「トス勝者の権利は継続し、改めて選択のやり直しができる。」 ◇ ゲームに夢中になっているあまり、サービスの順番を間違ってしまった。2ポイントが済んでから相手のクレームで気がついた。 さて、この場合、これまでのポイントはどうなるのか。また、これ以後どのような処置を取ったらいいのか? 「経過した2ポイントは有効である。3ポイント目から正しいサーバーでプレーする」が正解である。なお、誤りが発見される前にゲームが終わったときには、サービスの順番を入れ替わったままで行う。また、レシーブ・サイドを間違えた場合には、その場では元へ戻すことはできず、そのゲーム終了後に元に戻さなければならない。 概して易しい問題を抽出したつもりである。われわれリクリエーション組はこの程度の問題が理解でき、実行できれば十分である。テニス・ルールの裏をついて楽しみたい人は日本テニス協会発行の「コートの友」(非売品)を借りて目を通しておくことも必要かも知れない。 (2007.7掲載) continued. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. [おもしろテニス交遊記]カテゴリの最新記事
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