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カテゴリ:お勧めBOOK
海辺のカフカ(上巻)海辺のカフカ(下巻)文庫/2005年3月
◇STORY◇レビューより 「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、 僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。 四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、 30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女―。 一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。 “入り口の石”を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。 謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか? 海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。 ********************************* 不思議な世界に導いてくれる作品だ。何が現実なのか、どこからが幻想なのか。 【父】 父親の死が、当たり前のように家出中の少年に向けられている。父は言っていた。 「俺は子供に殺されるのだ」と。。死亡時刻にもちろん少年の姿などない。ないのだが!!・・ 【老人ナカタ】 猫と話しができる老人ナカタは、子供の頃は頭脳明晰であったそうだ。 「遠足に行った時不思議な光を見たのです。それからナカタはバカになったのです」 とどこまでも礼儀正しく丁寧に話すナカタさん。もっぱら空き地で日々を過ごしている。 なぜなら、家出の猫・迷子の猫を近所の人から依頼され空き地で猫たちから情報を得ているから。 ある日真っ黒の犬が来て、『ついて来い』と暗黙のうちに呼びかける。 「ナカタは行きたくありません」恐怖におびえるナカタは意志に反して足が動く。 一体この犬はなんだ?どこに連れて行かれるのか? その先には、おぞましい世界が待ち受けている。 そして、老人ナカタが不思議な光と遭遇して以来何故こうなったのかがひも解かれていく。 【森の中】 少年カフカは、警察の手が回るため図書館にもいれなくなり森の空き家にかくまってもらう。 入ってはいけないといわれた森に、誘われるように入って行く。 そこには日本兵2人が居た。少年を待っていたという。。。。 ********************************* 不思議な世界が繰り広げられるが、最後にはすべて現実の話と一致していく。 最近、読んだ本で『疾走』がある。 これも15歳前後の少年シュウジを書いた作品だが、心の葛藤など共通するものが感じられた。 置かれている状況など全く違う二人だが、つながるものがある。 心の奥に残る一冊です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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