|
|
|
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く |
そう、Sさんは数々の国を渡り歩きながら、数々の男を渡り歩く女だったのです。
そういう噂は聞いたことありました。 「旅行なんてね~出会いと別れの繰り返しよ。」と、切なそうな顔をして私に話したことのあるSさんでした。 出川は、別の男と会っているSさんの姿を見て大ショックを受けました。 そしてその町を去って、故郷のI湖に戻ろうとしたとき、そこに住むSさんの友達(この人もおそらく私の関係者っぽい)が、 「Sはプレイガールで、インドネシアにもタイにも恋人がいる。あなたは彼女をあきらめなさい」と出川に言ったそうです。 出川はSさんを必死で忘れようとしたそうです。 飲めないお酒を飲み、壁に頭をガンガンぶつけて、前歯が折れてしまったらしい。 (私たちに見せてくれましたが、確かに前歯がありませんでした) それでも忘れられず、彼は左手の甲に彼女の名前を彫りました。 この話を一通り聞いた日本人は、 「そのSって女、一体どんなやつなんだ!」 「魔性の女だ!」とかみんな私に言いました。 Sさんは、私の知る限りは特に美人でもなく普通だけど、ちょっと個性的で姉御肌な人でした。 でも、男関係は日本でもあまり評判が思わしくなかったなぁ・・・ 出川は私に聞いてきます。 「彼女はプレイガールなのか!?」 「彼女に恋人はいるのか!?」 どちらも本当です。その当時の恋人は日本人でしたが。 彼は言いました。 「僕は彼女がプレイガールで、僕が遊ばれてたかもしれないのは分かってる。 でも彼女を今でも愛してるんだ。だから手紙を渡してくれないか。」 うわ・・・なんて気の重い任務なんでしょうか。 がしかし、彼の気迫に押されて、引き受けざるを得ない状態になってしまいました。 彼は、英語の辞書を引きながら、宿の食堂で一生懸命手紙を書いています。ずーっと。。。 周りの日本人が、彼を気の毒がっておりました。半分同情、半分呆れ顔で。 「遊ばれてるのも分からないなんてかわいそうだわ。」 あーまるで何かの歌みたい。 そして、その町を去る日、出川は私に手紙を託けました。 バスが出る最後の最後まで、私に 「promise!!promiseね!!」とずーっと言い続けていました。 その手紙をリュックに入れて、私は日本に帰ってきました。 │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||