━『ストレンジャー・ザン・パラダイス』

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♪N・Yロフト・ジャズ・シーンの寵児ジョン・ルーリー「ストレンジャー・ザン・パラダイス」♪
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「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(1984年 米)
【スタッフ】
<監督、脚本>…ジム・ジャームッシュ <撮影>…トム・ディチッロ
<音楽>…ジョン・ルーリー <歌>…スクリーミン・ジェイ・ホーキンス(アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー)
<製作兼製作主任>…サラ・ドライヴァー
【キャスト】
<ウィリー>…ジョン・ルーリー
<エヴァ>…エスター・ヴァリント
<エディ>…リチャード・エドソン
【ストーリー】
ニューヨークに住むウィリー。ヨーロッパから単身でやって来るとウィリーの家へころがりこむ従姉妹のエヴァ。ウィリーとエヴァ、それにウィリーの相棒エディーを加えた3人の旅は、ニューヨークから雪のクリーヴランド、常夏の天国フロリダへと向かうが…。

◆1984年カンヌ国際映画祭 カメラ・ドール賞(最優秀新人監督賞)
◆1984年ロカルノ映画祭 金のレパード賞(グランプリ)
◆1984年全米映画批評家協会 最優秀作品賞



初めから終わりまでワン・シーン、ワン・ショット!全編白黒ですが、やや露出オーバー気味のコントラストの強い画面に、シーンの終わりごとに数秒のフェードアウト(真っ黒な画面)が入る手法がとられてます。そのスタイリッシュかつ独特のユーモア感覚にあふれた映像と音楽は、この後に続く若手の映画作家に多大なる影響を与え続ける記念碑的な作品となりました。80年代後半にはインディーズブームをまき起こすなど、若い世代の圧倒的な支持を獲得しました。85年のカンヌ映画祭で、カメラ・ドール(新人賞)を受賞。ジャームッシュ監督の親友であり、彼の作品にたびたび登場するニューヨークの前衛ミュージシャン、ジョン・ルーリーが主演と音楽を担当している。ジョン・ルーリーはどこか無国籍的な飄々とした風貌でとぼけたいい味を出していてもう最高!中野翠さん大絶賛でした!モノクロでざらついている映像がとても斬新でどこをとってもすごく絵になって写真のように頭の中に定着されます。スクリ-ミン・ジェイ・ホーキンスの歌「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」もはまりまくり。この映画には、フランス系の移民だったジャック・ケルアック(Jack Kerouac, 1922-1969)の『路上』を彷彿させるところがあります。ケルアックは「ビートの王」として1950年代のビート・ジェネレーションのカリスマ的存在であり、自らのアメリカ各地での放浪生活体験を通して、物質文明や権威主義からの逃避と反抗を啓示し、多くの若者を人間の根源的な姿へと立ち返らせた。60年代、その精神を継承するヒッピー・ジェネレーションが生まれ、サイケデリック・ムーヴメントへと発展、1960年代のカウンター・カルチャー(対抗文化)にも多大な影響を与えた作家です。当時から現在にかけて活躍したすべてのロック・ミュージシャンは、ビートニクからの恩恵を授かったものでありロックやパンクの思想はビートニクに必ず帰結するのだといっても過言ではない。このジム・ジャームッシュの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」はジャック・ケルアックへのオマージュである。
この映画のLDはすぐに絶版となり、プレミアLDとして高値で取引されておりましたが、99年に、監督自ら監修したニューマスター版DVDで見事再販となりました。



ジョン・ルーリー John Lurie

◇<★ strange and beautiful music ★>◇

1952年、インディアナ州ミネアポリス生まれ。 ニューヨークに出てサックス奏者として仲間たちと活動を始める 。78年にはグループ名をラウンジ・リザースとしてニューヨーク、ロウアー・マンハッタンで活動を開始する。



ジム・ジャームッシュ監督と出会い、彼の卒業製作映画「パーマネント・バケーション」(’80)を皮切りに「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(’84)、「ダウン・バイ・ロー」(’86)に出演 。その後も俳優としてデビッド・リンチやマーチン・スコセッシ、ヴィム・ヴェンダースらの映画に出演するとともに映画音楽もいくつか手掛け、『ゲット・ショーティ』(95)ではグラミー賞にもノミネートされた。



<出演作品>
「パーマネント・バケーション」(’80)
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(’84)
「ダウン・バイ・ロー」(’86)



「ジョン・ルーリー&ザ・ラウンジ・リザーズ:ライヴ・イン・ベルリン(1991)」
<John Lurie and the Lounge Lizards; Live in Berlin>

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」などで映画俳優としても活躍するサックス奏者・作曲家のジョン・ルーリーが8人編成のバンド、ラウンジ・リザーズを率いて91年にドイツ・ベルリンのクラブで行った公演の模様を収めたライヴ・ドキュメンタリー。ジャズ、ファンク、ロックなどのジャンルを融合した彼らの演奏の魅力をダイレクトにとらえるべく16ミリカメラで撮影、35ミリ・プリントにブローアップ。サウンドはドルビーSRで再現、全12曲収録。監督はギャレット・リン、撮影はウタ・バドゥラ、アンドレ・ハリス、ギャレット・リン。92年トロイア・フィルムフェスで、ベスト・ニュー・ディレクター賞を受賞。



傑作!「ボイス・オブ・チャンク」

「パンクジャズバンドとしてスタートした僕らはなんであれ美しく演奏するのが嫌だった。すべてからかい半分。3年ほどして本気でやろうとしたら大失敗さ、ミュージシャンシップが上達して音楽に独自の活力が帯びだしたんだよ」



ジャズ・グループ「ラウンジ・リザーズ」(ラウンジをぶらつく洒落者の意)のリーダーであり、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』以後、映画でも独特の存在感を放つ俳優ジョン・ルーリー。ファンの方も多いかと思います。ジョン・ルーリーは、80年代からニューヨークを拠点にモダン・ジャズの伝統を引きずりつつ、 パンク/ニューウェーヴとロフト・ジャズの狭間を揺らぐような先鋭的な感覚の『フェイク・ジャズ』を演奏してきたサックス奏者です。彼が率いる「The Lounge Lizards」は、アート・リンゼイやら名スライドギター奏者デイヴ・トロンゾ、マーク・リボーやらビリー・マーティンやらロイ・ネイサンソンといった凄腕ミュージシャンが一時在籍していた、ある意味伝説的なバンドだそうです。ラウンジ・リザーズは常にNY・ミュージックシーンの最良の「粋」を特色にしてきた。ジョン・カサヴェテスを敬愛するというジョン・ルーリーはニューヨーク・インディーズの一端を担うジャームッシュ作品に出演し音楽を手がけ、ラウンジ・リザースの活動によって音楽を通じてニューヨーク派を継承してきた。



ジョン・ルーリーは50年代末からニューヨーク派を主導してきた故・ジョン・カサヴェテスの系譜にある作家である。故・ジョン・カサヴェテスは全世界の映画人から尊敬を集める「ニューヨーク・インディーズの父」である。


ekkatosanngurasu

「世界は寒い..........。」





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