Dolce Vita

「のだめカンタービレ」ドラマスペシャルin ヨーロッパ　第一話
を見ました。
やっぱり面白かったです

原作大好きの私としても、大満足。

ロケ地が変わっていたり、登場人物がカットされていたり
（アパルトマン仲間のユンロンや先輩指揮者の松田さん）
してますが、セリフは全くといっていいほど原作どおりです。



第一夜は「千秋」編で、
のだめと千秋が日本からパリへ出発するところから始まって
千秋がプラティニ・国際指揮者コンクールに挑戦するお話がメインです。
コミックスでいうと、１０巻～１１巻のあたりですね。
指揮者コンクール編は、特に好きなお話だったので嬉しいです。

で、ストーリーですが、

最初に桃ケ丘大学の卒業式で
なつかしい仲間が顔を合わせますがすぐに舞台は
ヨーロッパへ（一瞬だけど、飛行機の中で
のだめにすがっている「子犬千秋」が見られました）

この後はほとんど原作どおりです。

ヨーロッパ上陸後、まずヴィエラの指揮する演奏会に出かけ
（ここで、ズデネク・マーツァルが演奏しているのは
リヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」）
感激する千秋とそれを優しく見守るのだめ。

それからパリへと移動してレストランで
のだめはフランス語が分からず五人前のエスカルゴを注文して
千秋にからかわれます。
調子づいて浮かれる千秋に対して
のだめはホームシックになったりするんだけど
なんだかんだでパリのアパルトマンへ。

のだめの弾くピアノ、ラヴェル「道化師の朝の歌」が素敵です

アパルトマンの住人、コンセルヴァトワールの学生
フランス人オタクのフランク（ウェンツ瑛士）や
ロシア娘ターニャ（ベッキー）のような濃い面々も登場。
最初フランクはのだめに、
ベッキーは千秋に
ラブラブ光線を投げかけてみますが、やはり
オタクなのだめと熱血音楽男千秋には
太刀打ちできないのでした・・・。
（フランクの登場に焦ってちょっとジェラシー気味な
千秋がカワイイ）

のだめが怪しげなフランス語会話本の
妙ちきりんな会話を読み上げたために
千秋がカフェのギャルソンに疑われるところとか
のだめが「プリごろ太」でフランス語をマスターするところとか
原作の小ネタも忠実に再現です。

秋になり、千秋はプラハで開催される
プラティニ国際コンクールに挑戦することに。
ところが１次予選から３次予選までの日程と
パリで行われるオタクアニメフェスとの日程がかぶり
千秋のコンクールの応援はそっちのけで
フランクと一緒にアニメフェスで盛り上がっている
のだめ。
「絶対来るなー！」と
アニメ以下の扱いを受けた千秋はすっかりおかんむり。

千秋はひとり（のだめ抜きで）コンクールに挑戦。
コンクールに向かう途中、リヨン駅では
ヴィエラの一番弟子というジャン・ドナデュウと恋人のゆうこ、
そして会場では同じ日本人の出場者
片平元（はじめ）と出会います。

一次予選、二次予選と順調に勝ち抜き、
オーケストラの面々からも「黒王子」と呼ばれ
実力的にも人気を得てきた千秋でしたが

三次予選で自分より前の出番のジャンが
流麗で見事な指揮振りを披露するのを見て
焦ってしまう。
しかも、千秋の課題曲はジャンと同じ
リヒャルト・シュトラウスの
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

客席にかけつけたのだめ、フランク、ターニャが見守る
千秋の指揮。
それはまるで学生時代のＳオケの始めの頃のような空回り。
オーケストラに向かって専制君主のようにふるまって
皆から反感を買ったときと同じように
焦れば焦るほど、
オーケストラとの雲行きが怪しくなっていく。
「音が、手からこぼれ落ちていく・・・」

また、カズオになっちゃった千秋を見守るのだめ。
千秋のこれまでの指揮者としての道のりを
全て見守ってきたのだめだからこそ、分かっているんですね。

ホテルで真っ黒オーラを出して落ち込んでいる千秋を
訪ねるのだめ。
のだめ流の「けなして突き落とす」慰めサポートに支えられ？
三次予選での片平の音楽が楽しくてたまらないという表情の
指揮振り（グリンカの「ルスランとリュドミラ」）を、
そしてそれを嬉しそうに見ているのだめを見て
「オレも、喜ばせてやりたかったな」と
つぶやく千秋。
「あんなふうに音楽を心から楽しめばよかった
もう一度チャンスがあったら－」

それでも、カフェのお客にも励まされて
やる気を取り戻していく。。。

一方、オーケストラの楽団員達も
楽屋でふと千秋のことを思い出す。
「あいつ　よくあやまったよな
小僧がイキがって偉そうにと思ったけどそうじゃないんだ
それまでやっていた彼の演奏はすばらしかったのに
悪いことをしたな」

それから、ＴＶ版だけのサービスですが
もとＲ☆Ｓの仲間達から千秋に激励の電話が。
ボストンの菊池くんやウィーンの清良からも
（とりあえず全員出演、ですね）
で、元気をもらう千秋でした

結局、ファイナルに残ったのは
ジャン、千秋、片平。

予選で失敗した「ティル・オイレンシュピーゲル」を課題に選び
本選リハーサルに臨む千秋。
「楽しもう！」と心につぶやき、団員に笑いかける。
コンサートマスターや楽団員たちともアイコンタクトです。
「笑ってる。音が溶け合っていく。何があったんだ？」と
審査員たち。
本番も、満足のいく、楽しい演奏が出来そうです。

そして、本番。
Ｒ・シュトラウスの「ティル・オイレン」と
チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」。
「短い時間の中でも作品の本来の姿。。。
精神性を明確に表現しようとする
強い意志と知性を見せてくれる」と審査員に評された
千秋の演奏（黒い羽根が飛んでます。ロランくん
（ドラマではヴィオラではなくファゴットに）も喜んでます））

「終わった。すごく楽しかった」と心でつぶやく
全てを出し切った千秋。

割れんばかりの拍手を楽屋で聞いているジャンと片平。
（お二人のファイナルの演奏はカットでした…）

優勝は千秋に。


ほんとに、細かいセリフまで原作どおりですね。

コンクールの優勝パーティの後、酔っ払った
のだめを千秋が抱きしめて
「出会ってから、いいことづくし、か・・・」って
つぶやくとこころも、
「Ｄ・・・（ブラのサイズ）」ってつぶやくところも
リアルなヨーロッパの街並だとロマンチックですね


その頃、ミルヒーの「砂漠のプロメテウス作戦」も
千秋を狙って進行中。

のだめはフランクとターニャと一緒に
コンセルヴァトワールの学生生活へ突入

おっ、廊下を歩くのは黒木くんだ

そしてプラハの街並で、
千秋は見知らぬ男にいきなり拉致されちゃった？？？



で、明日の第二話は「のだめ」編。
コンセルヴァトワールでピアノ修行にｊ悪戦苦闘するのだめと
お城でのリサイタルとコスプレが見られますね。

音楽も素敵でした。
これまで使われていたクラシックの曲のほかに
新しい曲として
レハールの「金と銀」
ヨハン・シュトラウスの「ウィーン気質」
エルガーの「愛の挨拶」
ビゼー「カルメン」より「ハバネラ」
チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第一番」
エルガーの「エニグマ変奏曲」より「ニムロッド」（大好きな曲
千秋がコンクールに優勝したところで使われていました）
プッチーニのオペラ「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」
などなど、他にもたくさん効果的に使われていました。




新しいキャスティングもなるほどーって感じで。
ベッキーのターニャと
ウェンツくんのフランクはバッチリだし
白王子・ジャンを演じるのは
ＮＨＫ連ドラの「どんど晴れ」に
ちらっと出ていたお兄さん（ジリ・ヴァンソンという人）。
みんななかなかはまっています。

それからすっごくぴったりだったのは
アリキリの石井さん演ずる指揮者の片平さん。
ぴょんぴょん飛び跳ねる「カタイラ・スタイル」の指揮が
リアルに見られるなんてびっくり驚きです
あの指揮は相当上手だと思います。
しかも表情とか動きも原作そっくりなんです。
すごい俳優さんですね。

日本人でもう一人新キャラのゆうこ（山口紗弥加）も
「ホーホッホ」っていう高笑いがピッタリ。
のだめとのバトルも盛り上がってます。

のだめを演じる上野樹里ちゃんは
もはやのだめが憑依している？？？と思えるくらい
なり切っています


千秋を演じる玉木くんは、指揮がすごく上手になりましたね。
実際学生時代の千秋くんより上手になってなきゃいけない
シチュエーションなので、大変だったようです。
相変わらず燕尾服姿がどこの角度から見ても
麗しくって素敵です（これ重要。指揮台に立ってる後姿も
バッチリ決まってこそ、千秋くんだもんね！）


というわけで、明日も見なくてはっ


ドラマ 「のだめカンタービレ」 in ヨーロッパ ミュージックガイドブック 2008年 01月号 [雑誌]