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6月1日付読売新聞社会面に大きく、『モラルを問う』シリーズのひとつとして掲載されました。自分勝手な親に保育園が困惑している、というのです。「自分の仕事が休みの日でも子供を預けようとするかと思えば、遠足のバス代も払わないー。」と記事は書き始まります。
自分の仕事が休みの日に保育園を利用することが、インモラル(モラルから外れている)だと山口市の59歳の保育園長の主張です。ところが、今朝のNHKニュース番組で、自治体の児童センターで子供を有料で預かる仕組みが始まったと、紹介がありました。その狙いは、子育てでストレスを感じている保護者を支援することです。 保育園の果たす役割についてもう一度議論する必要があると思います。60年前には、戦後の経済活動復興のため、「保育に欠ける子供を育てる」保育園の果たした役割は非常に大きかったと思います。しかし、それから時代はかわり、核家族化が進み町内会など地域の仕組みも変わりました。子育てを近所づきあいの仲間で支えあった時代ではありません。「匿名社会」といわれる孤独な社会の中でそれこそひとりで子育てすることは不可能です。 失礼ながら、サルや象のような群れを成す動物ですら集団で子育てします。動物の本能として子育てはみんなで支えあわなければ不可能なのです。子牛を狙うライオンに対して、体の大きい牛が数十頭で子牛を囲って守るテレビ番組を見ました。誰かが教えた訳でも、マニュアルがあるわけでも、もちろんありません。子育ては、人間であっても、集団で支えあうことが必要です。「仕事が休みだから保育園利用させない」仕組みを変えることが必要です。 しかし、「高い保育料を払っているのに、なぜ来ちゃいけないのか。」(読売記事)という親の考え方は少し乱暴で、相手の感情を悪くすると思います。この親は、たぶん普段の仕事でかなり疲れていることと、保育者と打ち解けて話すことができない性格の持ち主ではないかと思います。この親のような言い方をされて、気持ちを害せずに子供を預かって保育できるはずがありません。わたしは、お互いに助け合おうと思っている人々と一緒に歩いていこうと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/06/02 12:42:32 PM
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