カテゴリ:90年代男性ソロ
晩秋には来日公演も予定されているジョン・レンボーンが98年に発表した作品。 すっかり白髪の好々爺となった御大のアルバムはどれもクオリティが高いのだけど、これは買って大正解だった。いろいろな要素が本当に自分好みで、同じ日同じ店で買ったヘロン様と匹敵する素晴らしさ(音の方向性は違うけどね)。 普段よりもさらにソフトに弾いていそうな御大の生ギターが全編に響いているのは当然として、ゲストで登場している楽器やシンガーが絶品。 とりわけクラリネットとフルートの音色が柔らかく、マレード・ニ・ドムニールとヴォイス・スクワッドによるシンギングがそれに輪をかけてとろけそう。 滑らかな上品さが全体を支配しているアルバムであり、英国フォーク、クラシック、そしてアイルランド音楽が見事に融合した一品ものと言える。 ヴォーン・ウィリアムスがサセックス民謡の“ザ・ブラックスミス”を基にして作ったメロディと作家ジョン・バニヤンの作品とを組み合わせたインスト1のほか、トラッド扱いになっているのは全部で4つ。ただし、2はアン・ブリッグスやバート・ヤンシュが歌った雪解け間近の歌、7はアイルランド民謡の“バンクス・オブ・ザ・バン”の旋律を使用するなど、隠れトラッドも数曲あり。 ほとんどの曲はインストだが、3と8は前述のアイルランド人歌手4人による無伴奏コーラス。常人が触れることははばかられるような幽玄さだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/11/08 05:29:47 PM
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