テーマ:社交ダンス(8314)
カテゴリ:映画のはなし
上手く言葉で言い表せないけど、何故か大好きな映画。もう何度も見て、そしてまた見たくなるロック・ミュージカルです。
ハンセルはベルリンの壁の東側で、米軍ラジオ放送のロックを聞いて育ちました。6才の彼がベッドの上で音楽に合わせて飛び跳ね、でたらめ踊りをするところは、なんだか自分とかぶります。 成長した彼は、自由の国アメリカに渡るため性転換手術を受け、母のパスポートをもらって、名前もヘドウィグとします。米兵と結婚して国を出るには身体検査があったのです。しかし手術ミスで、彼の股間には“怒りの1インチ(アングリーインチ)”が残ってしまいました。 アメリカのど真ん中、トレーラーハウスで暮らすヘドウィグは、夫に捨てられます。そのときテレビでは、ベルリンの壁の崩壊が報じられていました。何と言う皮肉な運命でしょう。 しかし彼(彼女)は立ち上がりました。ロックバンドを結成するんです。この時の決意を歌にした曲は、誰もが口ずさめる明るい歌です。「さあ、皆さんご一緒に。」といって、下に歌詞が出るので、いつも歌ってしまいます。 ヘドウィグが次に恋したのは、17歳の少年トミー。ヘドウィグは彼をミュージシャンとして育て、曲もたくさん作ってライブで次第に人気も出てきました。しかしまたもや裏切られ、トミーは全米No.1のロックスターとなり、オリジナル曲も盗られてしまいます。 これだけ打ちのめされても、なお立ち上がるヘドウィグのラストの曲には説得力があります。 君たちは光っている 輝く星のように 何かを伝えている 深夜のラジオのように 彼は自分の中に光を見出すとともに、こなごなに打ち砕かれた心をつなぎ合わせる術を見出します。 オリジナルはオフ・ブロードウェイでロングランを続け、マドンナやデヴィッド・ボウイたちにも大絶賛されたという同名のロック・ミュージカル。舞台と同じく、監督・脚本・主演もジョン・キャメロン・ミッチェルによる映画化です。 サンダンス映画祭で最優秀監督賞&最優秀脚本賞のダブル受賞作品。 ちょっと刺激が強いので、ロック好きの大人にお勧めです。 そして,何かに傷ついて、這い上がろうともがいているあなたにも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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