テーマ:社交ダンス(8307)
カテゴリ:映画のはなし
ホワイトハウスに務める執事なんてどんな方々なのか想像もできませんでした。
大統領が次々と変わって行く中、お世話係として常駐する彼らはずっとホワイトハウスに精通しているし、歴史が動いているのを間近で観察出来る職業なんですね。 政治に口出しする事は一切禁止のようですが。 これは実話だそうです。 主人公のセシルは1940年代のまだ黒人差別が激しかった時代に生まれました。 不遇な子供時代でしたが盗みに入った店の主人に救われて給仕の仕事を始めます。 日本で言うところのおもてなしの心を叩き込まれたセシルは、仕事ぶりを認められワシントンの高級ホテルへの道が開け、さらにホワイトハウスの執事へと昇格して行きます。 アイゼンハワー → ケネディ → ジョンソン → ニクソン → (フォード → カーター → )レーガンと34年間勤め上げる中、家族にも世の中にも大きな変化が。 長男のルイスは優秀で大学にまで進みますが、黒人差別問題に活動家として向き合い何度も逮捕され危険な目にも遭います。 次男のチャーリーはベトナム戦争で戦死。 妻のグロリアは息子たちの不幸や夫の不在に心を痛め、酒に溺れた時期もありましたがずっとセシルと共にありました。 黒人差別に対して異議を唱え続けたルイスは、白人社会に下働きとして仕える父親に反発していました。父親のセシルも、自分の仕事を否定されているようで息子の事が許せません。 差別の問題というのはこんなにも根深いものなんですね。 人種や宗教の違いだけではなく、現代にもあらゆる格差から生まれる差別が存在します。 南アフリカ問題でレーガンに反発し職を辞したセシルが、初めて集会に参加し息子と和解。 世界がアパルトヘイト反対の方向へと動いていきました。 老齢に達しセシルは再びホワイトハウスを訪れます。 黒人が大統領になる日が来るなど彼には信じられない奇跡だったでしょうね。 オバマ大統領に招待されたんです。 セシルを演じたフォレスト・ウィテカーが実にうまい。 つい3年前の映画なのに、第34代大統領アイゼンハワーを演じたロビ・ンウィリアムスも、第40代大統領レーガンを演じたアラン・リックマンもすでにこの世にいないなんてとても残念です。 『大統領の執事の涙』(The Butler)は、リー・ダニエルズ監督による2013年のアメリカ映画。 原作はウィル・ハイグッド の『A Butler Well Served by This Election』だそうです。 公式サイトはこちらです。 大統領の執事の涙 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/06/23 08:08:34 PM
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