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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2007年01月30日
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カテゴリ:アート
平日の昼間でしたが、案の定混雑していました。それでも、少しの
間なら絵の前に止まって見ることができるくらいなので、さほ
どのストレスではありません。

1 「親密な時間」のコーナー。

アパルトマンの一隅.jpg

モネの「アパルトマンの一隅」に惹かれました。左右対称の構
図がステキです。そして、光の当たった鉢植えとカーテン。劇
場の幕が開いて奥の影になった人物に光が当たる寸前といった
ような劇的なシーンです。

温室の中で.jpg

「温室の中で」大作です。アルベール・バルトロメという画家
をはじめて知る。これも、上のモネの作品同様、光と影の対比
がみごとです。濃紺の水玉とストライプのドレスが実にいい味
わい。黄金のブレスレッドがまぶしくてたまりません。

2 「特別な場所」のコーナー。

モネの「アルジャントゥイユの船着場」。雲が生きています。モ
コモコと心地よい。そして、「ルーアン大聖堂」。これは、日中
の大聖堂でしょうか。青い空に陽射しの強さを感じます。今ま
で見たルーアン大聖堂の中で、いちばん気持ちのいい作品です。

マネの「ブーローニュ港の月光」。暗い画面に白い月光が鮮烈に
描かれています。鋭い切れ味という感じです。「アンリ・ロシェ
フォールの逃亡」。緑の波のさざめきとキラリと輝く光の反射が
美しいのです。

3 「はるか彼方へ」のコーナー。

自画像.jpg
このコーナーの主役はやはり、ゴッホとゴーガン。ちょうど都
美術館の階段の手前のくぼみにゴーガンの絵がありました。「黄
色いキリストのある自画像」。キリストの絵がマンガのようでし
た。

アルルのゴッホの寝室.jpg

そして階段を登った先には、有名な「アルルのゴッホの寝
室」。どの家具もゆがんで描かれています。奥の深緑に光る窓が
強烈な印象をもたらします。「アルルのダンスホール」は、ゴッ
ホ特有のうねうねが無く、ゴーガンのクロワゾニズムの特徴を
取り入れた絵。ゴーガンとの和解の作品とのこと。

4 「芸術家の生活」のコーナー。

ベルトモリゾ.jpg

マネの「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」が圧巻。意
外と小品でした。解説のポール・ヴァレリーの言葉にあるよう
に絶対的な黒、マネだけの黒に目を奪われます。ややアンバラ
ンスな目が、意志の強さを感じさせられ、魅力的です。スミレ
のブーケ、目を凝らしてようやく分りました。

セザンヌの「ギュスターヴ・ジェフロワ」。線の魅力と色の魅力
がマッチした素晴らしい人物画です。

5 「幻想の世界へ」のコーナー。

ガラテア.jpg

モローの「ガラテア」がいちばん。輝く裸身に絡みつく草花が
宝石のように光っています。輪郭線だけの草花も不思議な味わ
い。三つ目の巨人もただの背景で、そっと主役を眺めるのみ。

フランソワ・ガラという画家もはじめて知る。神殿の連作。ブ
ルーとサーモンピンクが美しい。SF小説に登場する未来都市
のよう。

これも初見のカレル・マチェックの「預言者リブザ」に見送ら
れて、今回のオルセー展が終わります。見どころが一杯で、何
度も足を運びたくなる展覧会です。






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最終更新日  2007年01月31日 00時04分16秒
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