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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2007年02月18日
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カテゴリ:アート
街は東京マラソンの余波のせいか、交通量が異様に少ない。と
ころが、雨の中、工芸館の傘立てはいっぱい。ここにこれだけ
多くのお客がいたのは初めての経験。

蓬莱之棚

先日、NHKの「夢の美術館」の最後の方に登場した「蓬莱之
棚」。一緒に見ていた父親が「昭和19年の戦時中の物資不足、
統制の最中にこんな作品が作れるなんて信じられない。」と語っ
ていたので、どんなものか実際に眺めに行く。

この棚。松竹梅鶴亀で不老不死の仙人の住む蓬莱山を表現して
いる。この鶴も、「蒔絵鷺文飾箱」の鷺も、プライスコレクショ
ンで見た鈴木其一の鶴や鷺にそっくりだなぁと思う。ちなみに
松と梅は扉の裏側に描かれ、竹は扉の網代に使われている。亀
はどこに?海の中に潜って見えないそうだ。しゃがんで天板の
裏を見ると空に渦巻く雲が描かれている。

底板にはアッツ島玉砕など、制作当時の戦況が記されているそ
うで、これが最期の作品と遺作のつもりで作成したものだそう
だ。

扉の裏には空を飛ぶ鶴も描かれているのだが、扉を開くと表面
の鶴がそれらを見送る構図になっている。細部までよく考えら
れた作品。この棚を見ただけでも大満足だと思ったのだが、そ
のあとも次から次に魅力的な作品にもうメロメロ。

蒔絵竹林文箱

蒔絵竹林文箱。
箱の両サイドから描かれた竹が中央でふれあう。本当に小さな
真珠の朝露。柔らかな描線。サワサワ・・・と音がするようだ。
雀がかわいい。

多くの作品に使われている螺鈿が、照明の関係できらきらと輝
くありさまは夢の世界のよう。特に青貝(あわびの裏の部分)
のブルーやグリーンの輝きはこの世のものとは思えぬ妖しい美
しさ。

昨日行った、MOA美術館の次回の展覧会がこの松田権六展。何
とか東京展に間に合った。25日まで。





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最終更新日  2007年02月18日 18時33分24秒
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