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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2007年04月07日
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カテゴリ:アート
ちょうど渋谷に用事があったので、初日に観覧することができ
ました。展覧会のネーミングからカップルばかりかなぁと恐れ
ていたのですが、逆にカップルなぞほとんど見かけず、男女問
わずひとりで見に来ている人が多かったようです。そしてかな
り空いていました。

展覧会は、第1章「出会う前のふたり」→第2章「出会いと同
棲の始まり」→第3章「ニースへの旅立ち」→第4章「永遠の
沈黙」と、まさにふたりの出会いと悲劇そのまんまの構成内容
となっています。

「20世紀絵画史上最大の悲劇」などのキャプションはありま
したが、心配していたように芸能ニュース的薄っぺらさはなく、
全体的にはふたりの創作過程を追う真摯な展示となっていて、
好感を持ちました。

大きな帽子をかぶったジャンヌ.jpg

モディリアーニの多くの人物画の作品を見ることができ、大満
足でした。特に「大きな帽子をかぶったジャンヌ・エピュデル
ヌ」には、感動を覚えました。彼にとって、ジャンヌは聖母マ
リアなのだと実感できます。

ジャンヌ・エピュデルヌは、画学生だったということは知って
いたのですが、これだけまとまった作品をはじめて見ました。
多くはデッサンですが、キュビズムっぽい作品や幻想的な作品
があって楽しめました。情緒感たっぷりのモディリアーニの油
彩と比べてしまうと、かわいそうなのですが、鮮烈な色彩で描
かれた作品など目を見張るものもありました。

そして、やはりラストの悲劇になるわけです。ジャンヌの描い
た「病床のモディリアーニ」のデッサンなど、身体を丸めて苦
しんでいるモディリアーニを見ていると胸が痛くなります。

会場の最後に展示されていたのは、ジャンヌの描いた4枚の水
彩画です。この作品がいつの時点で描かれたのかは分かりませ
んが、(モディの死後、ジャンヌの自殺までの48時間の間かど
うか)、衝撃的な作品でこの展覧会は終わります。

そのなかの1点「モディリアーニとジャンヌ・エピュデルヌ、
ニースにて」。↓

ニースにて.jpg

Bunkamuraの宣伝紙には、「ニースでの幸福なシーンを描いた
ジャンヌの作品。瞳を青く描いたモディリアーニの影響が至る
ところに感じられる一作だ」と紹介されています。ところが、
展覧会場でのキャプションによると、この絵の中には「死」の
暗示がいくつか描かれているとのこと。それが何なのかは、実
際に展覧会に行って確認してください。





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最終更新日  2007年04月08日 14時15分53秒
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