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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2007年08月01日
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カテゴリ:アート
クオヴァディス.jpg

ここの常設展で、お馴染みの絵はいくつもあるのだが、その中
でいつも立ち止まってしまう絵のひとつが、北脇昇の「クオ・
ヴァディス」である。

空色の大地と空の向こうに地平線が見えており、よれよれの洋
服にずた袋を担いだ男の後姿が描かれている。二またの道標が
描かれ、それぞれの先には、赤旗を掲げたデモらしき隊列と、
嵐の光景が描かれている。

クオ・ヴァディスとは、「主よ、何処へ行きたもうや」という意
味であるそうだが、まさに人生の岐路に立つこの男性の選択の
瞬間を描いているのだろう。

ちょうどこの絵が描かれた1949年は下山事件などの事件が起
こり、戦後日本のきな臭いにおいの立ち込めている時代である。
その中で、男は労働運動の方に向かおうとしているようでもあ
る。主義主張はさておき、私も人々の連帯の方向に向かおうと
している男には共感できるのである。

男の左側にある貝がらであるが、ねじれの方向ってこれで正し
いのかしらといつも気になっている。どうも正しい巻貝の描き
方ではないなと思っている。

北脇の作品は、離れたコーナーに「独活(うど)」も展示されて
いる。シュールリアリズムの画家の面目躍如。この画家もこれ
から追って行きたい。


独活.jpg





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最終更新日  2007年08月02日 00時56分31秒
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