カテゴリ:アート
日曜日、静かなオープン前のミッドタウンでも、サントリー美 術館の前だけは、すでに何十人もの人が並んでいる。今さらな がら、この国宝の絵巻物の人気を実感する。前に並んでいるご 婦人たちは、この絵巻物がどんなものかも理解していない御様 子。おいおいと声をかけたくなる。 さて、甲巻。見慣れていると思っていても、気づかなかったこ とがたくさんある。例えばウサギとカエルの相撲の部分、カエ ルがしっかりとウサギの耳をかじっているのだ。また、猫もい るし鳥もいる。 後期でいちばん楽しみだったのが、乙巻だ。一角獣、キリン、 獅子、龍、獏など想像上の動物のオンパレード。獅子なんぞは 迫力満点なのだが、毛づくろいする姿もどこか可愛い。 丙巻は、前期に見た人間たちの遊ぶ姿から一転して、これもま た甲巻同様、猿やカエルたちの遊ぶ姿となる。 丁巻。最後に描かれているラフなスケッチの生き物。絵を見て いるときには何だか分からなかったのだが、解説を読むと牛車 の牛だということが分かって、疑問解決。 これで、前期後期に渡って、鳥獣人物戯画の前場面を見ること ができたという満足感で胸がいっぱい。 帰りにサントリー美術館で発行している鼠草子絵巻の絵本を買 おうと思ったらすでに売れ切れていたのが残念だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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