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![]() 前半は、見慣れた「冨嶽三十六景」の全作品と摺りの違う ものを何点か加えて展示されている。 やはり、最初には「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」 が並べられている。もう何度もあちこちで見ているが、今 回の作品も摺りの状態が非常によく見応え十分。 特に「山下白雨」は、偶然だろうが、照明の当たり方で、 上半分と下半分の明暗の差がよりはっきりとして、特に美 しく感じられた。 北斎といえば、「ベロ藍」。ずいぶん前に、美の巨人たちで 見た「世界を巡った“危険な”色~プルシャン・ブルー~」 という番組で、北斎の使用したベロ藍の来歴を知った。 プロシアの錬金術師が作ったことから、日本では「ベロ藍」 と呼ばれたこの色。北斎のこの見事な「凱風快晴」が摺ら れ、それがヨーロッパに逆輸入された。ルノワールが、「プ ルシャン・ブルーは危険な色だ」と警告したり、ゴッホが この色のとりことなり、ピカソが青の時代を作り上げたな どとても興味深い内容だった。 そんな「ベロ藍」が基調になった富嶽三十六景シリーズ。 この展覧会では、たまに変り摺りで、カラフルな作品があ るのがポイントとなっている。 このシリーズは、富士の雄大さも味わうことができ、同時 にそこに描かれた人々の表情や動作も楽しむことができる。 ほんの小さく描かれているのだが、それぞれの絵から声が 聞こえるようだ。 このように、まったりと「富嶽三十六景」を楽しみ終わる と、後半は、「富嶽百景」が百数十点。こちらは、もともと は三冊組みの冊子になっている白黒の版画なのだが、一図 一図、額装されて展示されている。こちらも保存の状態が 非常によく、版画の魅力に溢れた作品ばかりである。 「海上の不二」では、砕けた波頭が千鳥に変わるというし くみ。なんとなくエッシャーのだまし絵「昼と夜」を連想 する。 蜘蛛の巣の向こうに富士山が見えるのも面白いし、やはり 北斎の描く鶴や鳥の絵は秒に艶かしい。 ひとつひとつの作品のどれもが、あっと驚くような構図の 富士山を素材に描いたものばかりで、北斎の才能に舌を巻 く作品ばかり。 これから、ご覧になられる方は、後半の「富嶽百景」100 点に備えて、時間と体力を温存しておくことが必要です。 ![]() [アート]カテゴリの最新記事
圧倒されました。
「富嶽百景」って画集でていないのでしょうか。 ネットでも観られますが、手に取ってゆっくり たのしみ、愛でたい衝動に駆られました。 底なし沼のようですね、北斎。(2008年02月24日 11時01分47秒)
こんにちは。
私も行って参りました。 確かに点数が多くて、時間と体力が必要でした。 私は体力が無くなってしまい、最後の方を流す様にしてしまったのが残念です。 変わり摺りの作品も数点ありましたが、私は藍摺の方が好きだなと思いました。(2008年02月24日 16時46分17秒)
今日ちょうどNHK日曜美術館で紹介されてましたね。
危険なブルーと呼ばれているんですか、知りませんでした。 本当に深く美しい藍ですよね。 「富嶽百景」100点、やっぱりエネルギー要るんですね! 気づけば期間はあとちょっとですね・・・行けるかなあ(>_<) (2008年02月24日 18時09分46秒)
よいアドバイス、ありがとうございます。
デパートの美術展て軽い気持ちで出かけちゃうのですが、会期終了間近ですからちゃんと考えて行ってこようと思います。(2008年02月24日 23時02分27秒)
逆から観ました。
今回の「百景」は素晴らしいの一言でした。 ただ、「三十六景ー甲州石班澤」の藍摺の作品が ひどく汚れていて、ガッカリしました。あれをポスターにする神経もどうかしています。変わり摺は綺麗なので、藍摺だけどこからか借りてくれば良かったのにと思いました。(2008年03月02日 15時16分34秒)
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