カテゴリ:アート
この展覧会のポスターは、上野で眺めていたのだが、すっ かり忘れていた。昨日、とらさんのブログを拝見して、お っとり刀で駆けつけた次第である。 五反田の石畳の坂を登った先に薬師寺東京別院がある。一 見、普通のマンションのような建物。入り口は赤い朱塗り の重厚な門で、奈良の薬師寺の金堂の朱色を思い出す。 2階に上がると正面に木造の十一面観音が三体。中央の奈 良時代の観音は、どこかで見た記憶があったのだが、東博 の仏像展に出展されていたものだと思い出す。肩に垂れる 髪の毛が印象に残っている。右の平安時代の観音は、損傷 も無く、あの日光・月光のように上半身をくねらせている。 支脚遊脚の動きがステキだ。 講堂で、NHKの薬師寺展のビデオを見終わると、僧侶の 読経と説話が始まる。このあたりの説明のやり方は、奈良 の薬師寺とまったく同じ。鎌倉時代の弥勒菩薩の前で般若 心経を唱える。 薬師寺なのに弥勒菩薩が本尊なのかと尋ねたら、今は3階 にご本尊の薬師如来像があるとのこと。帰りがけに覗いて みると、居間に木造の薬師如来坐像が置かれていた。平安 時代の仏像とのこと。 きれいな写経場もあり、時間があれば、ゆっくりと写経を するのもいいなと思った。 国宝の薬師寺東塔の天井板に描かれた、宝相華。1300年前 の緑と白の顔料がしっかりと残っているが、落剥が激しく、 残念ながら花の形はなんとなくしか分からなかった。 池田山の高級住宅街も散歩するのに楽しい。薬師寺別院の 目の前のお宅もステンドグラスが嵌まった美しい洋風建築。 正田邸跡地は「ねむの木の庭」となっていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[アート] カテゴリの最新記事
|