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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2008年08月22日
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カテゴリ:アート
さすが、日本を代表するホテルだけあって、受付やら、
案内係やら、すごく低姿勢で、日頃の美術館の雰囲気と
ずいぶん異なるなぁというのが、第一の感想。

さて、今年も遅ればせながらやってきた、アートコレ
クション。第14回ということだが、私は3回目。

確かに「はろるど」さんがおっしゃられるように、
今年は会場が広々とした感じ。中央の部屋がゴテゴテ
していないせいか。それとも最期の部屋が浮世絵で統一
されているためか。

サンジェルマンの森の中で.jpg

まず、最初の部屋はモネを中心とした印象派の名品。
モネの傑作の勢ぞろい。「サンジェルマンの森の中で」は、
見たかった一枚。木立のトンネルと道が画面いっぱいに
広がっている。空が描かれていない。道の奥にずいっと
吸い込まれてしまいそうな気分になる。

「税関吏の小屋、荒れた海」の明るい海の白い波の
表情=ゆるいU字型のリズムが心地好い。今回のモネの
作品を見ていると幸せな気分が訪れる。

そして、はろるどさん、Takさんお勧めのドービニー。
私は、「ボニエール近郊の村」よりも、「池と大きな木
のある風景」のドラマチックな逆光の光景にぐいっと
心をつかまれてしまった。

今年もヴラマンクと佐伯祐三の対決がある。去年の
花瓶の花の絵と違って、今年は風景画。佐伯は建物の
絵。ヴラマンクの寒々とした空も、こういう夏の暑い
日に見るといい感じ。

旭日松鶴図.jpg

日本画のコーナー。若冲の「旭日松鶴図」と 「松下
群鶏図」。彼の描く、松の葉っぱの表情が大好きだ。

豊春の「遊女と禿一人」は大幅の肉筆画。豊春独特の
凛とした顔をした豪華な前結びの帯姿の花魁。華と
勢いがある。

北斎の「日月龍図」は、細い三幅の掛軸が対となり、
日輪、龍、三日月が描かれている。赤い日輪が左下、
黒々とした水墨画の龍は中央に、薄墨の月は上部にと、
対角線に斜めに配置された構図の工夫と色使いの工夫が
見事。

歌川國次の「七世市川団十郎隅田川渡」。浮世絵という
より現在のコラージュのように見えた。とても新鮮に
感じた。この絵師、ネットで調べても引っかからない。
幕末の無名の絵師だろう。

最後の部屋の浮世絵コーナー。北斎の名橋奇覧と広重の
五十三次名所図会の揃いを堪能。広重の風景画は雪景色が
好きだ。例えば、「沼津」。白い雪景色と青い川の取り
合わせが清々しい。しかし、沼津にこんな雪が降るだ
ろうか。きっと「蒲原夜之雪」と同じく、想像で描い
たものだろう。






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最終更新日  2008年08月23日 01時18分00秒
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