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内覧会に行かれたTakさんから、岩佐又兵衛の「須磨」
「浮舟」が出展されているとの情報を頂き、さっそく 出かける。 この展覧会の当初のイメージは、まったくTakさんと 同じだったので、実のところ、まったく出かけようとは 思っていなかった。何しろ源氏物語って、現代語訳に しろ、ダイジェストにしろ、「あさきゆめみし」にしろ 目を通したことがない。いくつかの帖のエピソードを 断片的にほんの僅か知っているだけ。 何しろ、紫式部が中秋の名月を眺めながら「源氏物語」の 構想を練ったという話もこの展覧会ではじめて知った 次第。古典にはめっぽう弱いし、興味も今ひとつ。 ところが、この展覧会。源氏物語を通して見る鎌倉時代 から現代までの日本美術史といった感じで、大いに 楽しむことができた。 ![]() まずは、鎌倉時代の「国宝 紫式部日記絵巻」。五島 美術館で見たことがなかったので、初見。女房に戯れる 公家の絵。視点をずらすと衣装の黒地に描かれた細かい 紋様がキラキラと輝く。現存する最古の絵巻とのこと だが、男のやることはいつの時代も変わらない。 (9/6までの展示) そのほか、絵巻、屏風、画帖、掛軸など多数。 絵/土佐光吉・詞/青蓮院尊純の源氏物語絵色紙帖 (9/17まで)もステキだった。特に詞書の背景は、 金で描かれており、山々や満月が幻想的に輝く。 そして、岩佐又兵衛の「浮舟」「須磨」。この絵は、 今までの豪華絢爛な絵と違い地味なので、多くのお客 さんは、横目でちらっと見て通り過ぎていく。おかげで じっくりと眺めることができた。(9/6まで) 手元の岩佐又兵衛の画集で、実際に見た絵をひとつ ひとつチェックしている最中である。こちらは、福井に 行った時に見ようかなと思っていた絵。(Takさんの ミューズのようなご案内。女神じゃないか。さすが フェルメール全点踏破しただけあり、パワーが宿る。) 双方とも、又兵衛お得意の濃い墨で水平に引いた霞が かかる。 浮舟は、宇治川を舟で下る男女二人。又兵衛独自の 豊頬長頤の人物像。くねくねとうねった橘の枝と僅かな 枝がしなった柳が、薫と匂の宮の間で揺れ動く浮舟の 気持ちを表しているという解説だったが、まさにそんな 感じがぴったり。 須磨も水平の霞と斜めの直線の雨。そしてうっすらと 見える波頭が激しい暴風雨のようすを表している。塀も グネグネだ。転落した源氏の心の内を描いている。 春信の「石山秋月」の浮世絵でほっとし、芳年の 「田舎源氏」に目を見張る。 芳年の作品は明治政府から発禁処分になったとのこと。 光氏と黄昏の道行を描いたもの。むしろを巻きすすき 野原を素足で歩く二人。黄昏がくわえた手ぬぐいが 風になびき、うら寂しさがぐっと募る。 江戸時代以降の源氏絵は、色も綺麗に残り、うっとりと するような作品が続く。 琵琶湖に映る月を眺めながら執筆する紫式部の図が あちこちに出ており、それぞれ比較してみると面白い。 最後は、現代の画家、石踊達哉の屏風があり、その 華麗さに目を見張り、会場を後にする。眼福。 このあとは渋谷Bunkamuraのミレイ展に出かける。 こちらは、土曜は9時までやっているので助かる。 [アート]カテゴリの最新記事
おはようございます。
もう少しうまくタイトルを付けるなり 宣伝を上手にすればもっとお客さん来ますよね。 あれだけの作品揃えているのですから。 いっそのこと 「源氏絵で観る日本美術史」展とかどうでしょう。(2008年08月31日 06時54分06秒)
今年は源氏物語1000年紀で、いたるところで
イベントがありますね。どちらかというと女性好みなのかも知れません。情報ありがとうございました。 大変参考になりました。(2008年08月31日 09時40分01秒)
情報ありがとうございました。
美術愛好者には、いいタイトルですね。 一般の方々には漠然とした今のネーミングの方が 興味を持つのかもしれませんね。(2008年08月31日 22時54分38秒)
珍しく音声ガイドを借りて勉強してきました。
学校で源氏のゼミに入っていたことがあるのですが、ほとんど忘れてました。 この又兵衛は品が良いですね。(2008年09月02日 21時40分47秒)
こんばんは。源氏は内容まで深く知りませんが、又兵衛をはじめ、これほど多くの源氏絵が揃うと、やはり絵画ファンにはたまらないものがありますね。画題がある程度決まっているだけに、それぞれの絵師のセンスが絵に素直に出るなと思いました。
展示替えがあるようです。出来れば再訪したいです。(2008年09月11日 21時57分45秒)
同じ場面を趣向を変えて描いているので
源氏物語の絵のパターンは、何となく分かってきました。 そうなると、だんだん絵を見るのも面白くなりますね。(2008年09月12日 06時22分47秒) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |