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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年04月28日
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カテゴリ:アート
日本の美術館名品展.jpg

美術連盟協議会という公立美術館の団体加盟124館
からより優れの作品を展示。近代の西洋絵画と
彫刻。日本の洋画。そして日本画と版画とあり、
ざっと近現代のアートの概観を見渡すことができる。

たとえば、国立西洋美術館やブリジストン美術館

常設展を回っているような感覚である。そこに
展示されているのは、全国の公立美術館のお勧めの
一枚ということで、見応えがある。

ただ、美術館によってはGW中に館の目玉を東京に
持っていかれてはたまらないと思ったのか、所蔵の
代表作としての超有名な絵が出展されていない
ところもあるのではないかと感じた。まぁ、これは、
うがちすぎな思いであり、逆にこれだけの作品を
見ることができたことに感謝すべきであろう。

たとえば、西洋絵画では、エゴン・シーレの
「カール・グリュンヴァルトの肖像」は必見。
この画家の退廃的なイメージはなく、絵に対する
真摯な姿勢が感じられる。国内唯一のシーレの
油絵である。

会場の絵の脇に付けられている解説を読むのも
面白い。それぞれの美術館の個性が感じられる。
徳島県立近代美術館が、ピカソ「ドラ・マールの
肖像」を購入した当時は、お化けみたいな絵だと
(県民に)なかなか受け入れられなかったという
コメントには思わず微笑んでしまった。うーん、
確かにそのとおりだ。ただし、カタログには展覧
会場でのキャプションは掲載されておらず、純粋に
絵の解説となっている。

日本絵画では、山本芳翠の裸婦や村山槐多や関根
正二の自画像を見ることができて嬉しい。思わぬ
出会いは、斎藤真一の「星になった瞽女(みさお
瞽女の悲しみ)」(倉敷市美術館)である。この
画家の幻想的な味わいが大好きで、ここで代表作を
見ることが叶うとは思わなかった。

最後の日本画コーナーも素晴らしい。私のお気に
入りは広島県立美術館の甲斐庄楠音「横櫛」。「日
本美術が笑う展」以来2回目。このヴァージョンは
まだきれいな「横櫛」である。

さて、この展覧会の企画をした「美連協」について、
事務局の方から話を伺った。各館の会費は無料で
ほとんど事務局になっている新聞社の経費で運営
されているとのこと。日本の企業メセナの走りの
ようなもの。アンチ巨人の私としては、好きな
新聞社ではないのだが、かなり好感度アップした
ことを付記する。





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最終更新日  2009年04月29日 08時20分59秒
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