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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年06月14日
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カテゴリ:アート
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やまと絵という言葉の概念はさまざまなようで
あるが、[基本的に「唐絵」と言われた中国の
風景を描いたものでなく、日本の風景を描いた
ものであること。唐絵(水墨画)の影響を受けた
狩野派の絵と対立するものであるとのことと
いうような理解ができた。

まずは、懐月堂派や菱川師宣の肉筆浮世絵師の
作品から始まる「やまと絵と浮世絵」の
コーナーが私にとっては一番の見どころであった。

師宣の「立姿美人図」。東博の「見返り美人図」に
匹敵する素晴らしさ。やはり朱の着物が艶やかで、
太鼓と扇子の文様にも見入ってしまう。墨で
描かれた帯の光景がポイント。

英一蝶の作品も多い。先日、東博で「雨宿り図
屏風」を眺めたばかりなので、ここのところ一蝶の
作品がなぜか続く。やっこダコが松の木に沿って
上がっていく縦長の絵も面白かったが、やはり
三宅島流罪の際に描かれたという「四季日待図巻」が
よい。望郷の念をこの絵に託したという思いは
いかばかりであっただろうか。

そして、岩佐又兵衛の「野々宮図」と「在原
業平図」。「野々宮図」の背景の薄墨のぼけ具合。
まるでモノクロ写真のぼかしを見ているようだ。
光源氏とお伴の小姓に見事にピントが合っている。

次の絵巻物のコーナーも興味深いものが多い。
「小柴垣草紙絵巻」という春画もある。おなじみ
「福富草紙」はおならの代わりに実を出してしまい、
打ちすえられて血だらけになって帰るシーン。
皆の笑いものになっている男は哀れ。

最後の屏風のコーナーにあった伝土佐光信の
「四季花木図屏風」は、室町時代の作品。琳派の
屏風を見慣れているので、とても武骨に感じて
しまうのだが、かえって素朴な美を感じて好ましい。

先般の高島屋に比べるとずっと地味であるが、
見どころは多い。





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最終更新日  2009年06月14日 23時33分19秒
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