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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年11月16日
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カテゴリ:アート
螺鈿紫檀阮咸.jpg

楽しみにしていた後期。わずか18日間の開催で、
Takさんのブログに「いついこうかな~」と迷って
いる間にまずは行動とあったので、鎌倉から折り返す。

土曜日の夕方5時。東博に到着。この時間帯は、人は
多いもののさほどの混雑ではない。展示方法の制約上、
絵巻物のコーナーが渋滞していただけ。鑑賞時間が
一時間しかなかったので、書は横目で眺めただけ。
工芸品と絵画に絞る。

そんな状況の中で選んだ今回のベスト3。

最も感動したのが、螺鈿紫檀阮咸(らでんしたん
げんかん)。よく江戸絵画などに出てくる竹林七賢人
の中の一人の阮咸がもっている楽器なので、この名前
がつけられたのこと。

とにかく、裏面のデザイン、筆舌に尽くしがたいとは
こういうものを指すのか。とにかく、見とれてしまった。
ひとまわりした後、もう一度もどり、閉館までの5分間、
周囲に人がいないので、かぶりつきで眺めていた。

真ん中の盛り上がった、螺鈿細工の複雑な花々の美しさ。
そして、何色にも光り輝くオウム。くわえているのは、
菩薩などの仏を飾る瓔珞。じっと眺めていると美の迷宮に、
はまりこんでしまったような感覚に陥った。

ベスト2は、春日権現験記巻。
春日権現がいろいろな姿に身体を変えて現れる不思議な
物語の絵巻。先週、日曜美術館で予習していたので、
楽しみにしていた。夢と現(うつつ)をつなぐ色という
テレビタイトルどおりの色。ちょうど700年前の作品と
いう驚き。

特に山々に雪が積もる場面が美しく、心に滲みたと思うや
否や、戦乱の場面がでてきて、人の愚かさを痛感した。

ベスト3は、蒙古襲来絵詞。
ここがいちばんの混雑。はるか昔、この絵のパネルを持って、
何度、授業をしたことか。子どもたちをこれほどひきつける
資料も珍しい。この一枚で蒙古襲来の様子が一目で分かる
からだ。竹崎季長がどうしてこれを描かせたのか理由を
考えさせるとさらに鎌倉幕府と御家人との関係が分かるし、
その後の幕府の衰退の様子も理解できる。

そのほか、宗達の扇面屏風や正倉院の螺鈿細工の鏡とか、
今のベルトと同じ形の帯。探幽の唐子遊びの絵なども
印象に残る。開催3日目、早々と出かけて正解だった。







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最終更新日  2009年11月16日 05時38分46秒
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