1892549 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010年03月14日
XML
カテゴリ:アート
レンピッカ.jpg

はるかはるか昔。池袋や渋谷のパルコが元気だったころ、
この画家のポスターが使われており、一世を風靡したこと
と思う。若かりし自分の潜在意識に刷り込まれていた。

こうして30年ぶりに出会い、はじめてレンピッカという
画家について知ることができた。

キュビズム的な構成。広い色面。光り輝く色彩。なめらか
な表現。絶頂期の30才前後に描かれた数々の絵は、圧倒
的な魅力にあふれている。

「初めて聖体を拝領する少女」。白い交響曲と呼ばれている
そうであるが、その白く輝く衣装には、目を奪われるばかり
であり、しばらく絵の前を立ち去りがたかった。

また、人物像の背景に見られるキュビズム的な表現。特に
摩天楼の光景などが、都会の憂愁の中で生きる主人公という
ような演出のように感じられ、味わい深い。

その後、うつ病に苦しむようになってからの宗教的な絵
や貧困を描いたショッキングな作品もよかったのであるが、
作品数は少なかった。このあたりの宗教画はどことなく
晩年のフジタの絵と似ているなぁと感じた。

アメリカに移住してからの作品もシュルレアリスムっぽい
作品や伝統的な静物画など幅広作風が見れれるが、それは
この画家がもはや忘れ去られた存在になってしまったとい
う現実でもあるのだろう。

70年代に再評価されてからは、かつて絶頂期だったころ
の自分の絵の模写をしたり、抽象画を描いたりもしている。

天はニ物を与えずというが、美貌と才能を兼ね備えたレン
ピッカ。同性愛にも走り、私生活はいろいろと賑やかであ
ったようだが、長寿を過ごすことができ、晩年の顔つきは
風格にあふれていた。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年03月15日 00時32分18秒
コメント(8) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.