カテゴリ:アート
後期は新発見の「象と鯨図屏風」の関東地方初のお披露目。 私はMIHOまで見に行ったので、2回目の出会いである。象の 三日月まなこは、いつ見てもかわいい。口の部分が波打っ たように太い墨で描かれているのは、パウォーンと叫んで いるような感じがする。クジラも高く海水を吹き上げて、 象の泣き声に呼応している。横にある松本泰時という絵師の 「白象図」「鯨図」はこの絵のコピーそのもの。絶対に どこかで見ている。 この展覧会、後期も、筋目描きの薄墨の滲んだ味わい、 太い激しい奔放な筆運び。あるいは、繊細な写生の極みの ような水墨画。またはマンガのような茶目っ気たっぷりの 絵など、若冲の魅力がほとばしる。 「葡萄図」の病葉の穴や蔓の繊細さは、若冲ファンなら お馴染みでもある。太鼓に引きずられて落ちてくる雷神や 五百羅漢の群衆、巨大な野菜など、見ていて、本当に ユニークで楽しい。 枡目描きの「樹下鳥獣図屏風」は、後期も展示されている。 もう一点、枡目描きの「白象群獣図」も出展されている。 これもMIHOで眺めたが、白象の背景にある黒い画面をよく 見ると龍やサル、リスなどが見える。 土曜日午後の千葉市美術館。若冲人気がようやく千葉まで 及んできた。エレベーターからは、次々と人が降りてきて 切符売り場に列ができている。この美術館では、はじめて 見る光景だ。残り、会期は1週間。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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