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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2010年12月31日
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カテゴリ:アート
ギッター.jpg


これだけの日本絵画がまとまって見ることができるのは、江戸絵画の大量なコレクションに熱心だった外国人のおかげ。これは、喜ぶべきことなのかどうか。

まぁ、それにしても今回も、奇想派、琳派、禅画、文人画など、多様な江戸絵画を楽しむことが出来たのだから、ギッターさんには感謝しなければならない。

奇想派は、若冲、芦雪、蕭白といったおなじみの画家たちが横並び。あっと驚くような大作は無いが、おとぼけ絵画が多く楽しめる。今回は、芦雪の作品がダントツだった。「牛に童図」は、川村にある牧童図屏風のミニ版といった感じ。可愛いのか可愛くないのか、微妙な子どもに大胆なタッチの牛がよい。「月に竹図」。以前も芦雪の描くこのような月の絵を見たことがあるが、まさに絶品。幽玄な味わいがなんとも言えない。

酒井抱一の「朝陽に四季草花図」は、三幅対の掛け軸。中央の朝日と四隅の四季の草花が見事にバランスよくまとまっているのに関心。琳派いいねぇ。酒井鶯蒲(おうほ)の紅楓図の鮮やか紅葉ととぼけたような味わいの幹の描写に目を奪われた。

この展覧会、全体的に文人画がとても多かったような印象が残る。中でも大好きな浦上玉堂の2枚。「火伏金生図」は、独自の細かいタッチが心地よく、「春雲模糊図」は、洒落ではないが、あちこちにモコモコとした奇岩があって楽しい。

川又常行の「色子図」。美しく正々堂々と描かれていて、この時代は男色は当たり前だったのかと思った。

祇園井特の「文読む芸者図」。いつ見てもこの画家の濃厚さは、えげつなさと美しさが相交わった不思議な感覚に陥る。

100枚ちょっとの江戸絵画。幅広く楽しめる展覧会であった。





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最終更新日  2010年12月31日 17時37分08秒
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