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PENTAX *ist DS&DS2

 
 
 
              PENTAX *ist DS & DS2

    

勝手にインプレッション
 
デジタル嫌いを公言して止まなかったエンゾーが、迷いに迷った挙句、ようやく購入に踏み切った記念すべきファーストデジタル一眼レフ、それが*ist Dsである。

デジカメは日々長足の進歩で、モデルチェンジごとにとんでもなく性能が向上する。EOS20Dの登場により、いまや性能的には完全に実用域に入った。
しかしである。EOS20Dを買うだけのお金があれば、銀塩では現行フラッグシップのEOS 1Vが買えてしまう。このどうにも納得しかねる不均衡が解消されるまで、エンゾーは中級デジタル一眼レフを買うつもりがなかった。

そんな中、彗星のごとく現れたのが*ist Dsだ。ペンタックス初のデジタル一眼レフ・*ist Dの下位モデルという位置付けでありながら、実質的には多くの面で兄貴分を凌駕しており、それでいて価格はレンズ付きで10万円を下回るというコストパフォーマンスの高さが人気を呼び、ペンタックスとしては珍しいメガヒット商品となった。
 
当初、EOS KissDNが発売されるまでデジタル一眼は買うのを控えようと思っていて、実際我慢したのだが、鳴り物入りで登場したKissDNを見てみて、正直、食指が動かなかった。エンゾーの手ですら小さすぎて握りにくいグリップ、遠くて小さいファインダー、のっぺりした絵作り。
手ブレ補正レンズが使えるところと、高感度設定でのノイズが圧倒的に少ないところは、さすがEOSの面目躍如であったが、逆に言うと、その他での「モノとしての魅力」に乏しかった。

エンゾーが最優先したのは「その道具を持つことで写真が撮りたくなるか」という部分で、その点で*ist DsはKissDNよりも惹かれるものがあった。
模様眺めを始めてから3ヶ月目、仕事上の必要性に迫られていた事もあり、ついにエンゾーは*ist Dsを相棒に選んだのである。
 
さて、実際に使ってみての感想だが、運用上のストレスはほとんど感じない。すこぶる快適である。かつてニコンのクールピクス5700で散々悩まされてきた「暗所でのAF合焦性能」も、特に問題はない。何より、このクラスとしては破格に大きなファインダー像が、撮る気を起こさせてくれる。
 
必要最低限のボタンによるオペレーションは、初心者に分かりやすく、同時に上級者にも使いごなし甲斐のあるものになっている。液晶モニターもボタンも共に大きめで、操作性が高い。

このように「撮るまで」には何ら不満のないカメラであるが、「撮った後」にいろいろと問題が顔を出す。まず、発色や処理がやや派手である。シャープが強めに掛かり、エッジが固い。また、人肌の再現性に難があって、ともすればすぐイエローに傾く。健康的な肌色を出したかったのだろうが、これはちょっとやりすぎである。色飽和も早く、精密な階調表現は正直なところ苦手である。
また、ISO800以上の高感度設定ではノイズが顕著に出てくる。3200まで完全に実用になるEOS20DやKissDNとは対照的だ。
 
全体的には非常に良くまとまっていて、ボディ側に関してはほとんど不満がないが、フルに性能を発揮する為のレンズのラインナップが遅れているのが気になるところだ。ED標準ズームと廉価版ズーム(と言いつつ、これが良く写る!)を出した後に40mm単焦点を持ってくる辺りが、いかにも遊び心のあるペンタックスらしいが、妙な順番ではある。

ともあれ、今のところエンゾーが一番オススメするデジタル一眼レフである。

【2006.8.3追記】
中国への取材旅行直前に、DS2へと買い換えた。直接の理由は、DSを出入りの業者の営業さんに譲ってしまったことによるが、傷が付きやすいシルバーボディゆえに取り扱いに気を使うのが面倒になってきていたのと、今となっては小さな1.8型の液晶画面が見にくく感じるようになったことが大きい。

   

内容的にはほとんど進化していないのだから、手ブレ補正を内蔵したK100Dが出るまで待っていても良さそうなものだが、その当時はまだ、K100Dの情報が公表されていなかったため、買い換えた途端に発表があったときにはかなりへこんだ。

とは言え、*istシリーズの最終形として完成度は高く、使っていて特に不満は感じない。相変わらず暗所ではAFが合わないが、人肌の極端なイエローかぶりは若干ではあるが*ist DSから改善されているように感じる。


                         作    例

               
 
 
 
               
 
 
 
               
 
 
 
               
 
  
長所

○現行デジタル一眼レフで、最小のボディー(2005.5.1現在)。やっと、持ち歩くのに
 苦にならない大きさのモデルが登場した。価格も比較的安い。
○ボディの小ささとは裏腹に、大型で握りやすいグリップと、デジイチとしては抜群のファインダー。
○シンプルで分かりやすい操作性。超速とまでは行かないまでも、サクサク動いてストレスフリー。
○高性能なDA・FAマウントはもちろん、KマウントやM42マウントまで使えてしまう懐の広さは、
 ユニバーサルマウントのペンタックスならでは。実用だけでなく、趣味性も高い。
○リチウム電池を入れたときのバッテリーの持ちは驚異的!

短所

●それでも、銀塩と比べたらまだまだ「分厚い」。いっそうのコンパクト化を期待したい。
●キヤノン機と比較すると、絶対的なAF性能では一歩以上劣る。
●高感度設定でのノイズが結構目立つ。
●DAレンズのラインナップが貧弱。充実が待たれる。
 
超個人的オススメ度(10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆ 

偏愛度(10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆

Yahooオークション出現率(10点満点)
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ 

ほとんど欠点のない、ペンタックスらしからぬ優等生。画素数に不満がなければ即買い。




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