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権威に弱い僕(^_^;

 
 
 
 
 
  権威に弱い僕
 
 
僕の周りには、脱サラして農業に転向した人が結構いる。
凄いなあと思いつつ、彼らの話を聞いていると、違和感を覚える事がある。
恥ずかしながら、最近までその違和感の正体に気付かなかった。

彼らはほとんどの場合、意思が強く、非常に勉強家で博識、食文化を始め政治経済など
幅広く興味を持っている。気性もまっすぐで、だいたいにおいて正義漢である。

ただ共通して感じるのは、話しているうちに、こちらがしんどくなってくるというところだ。

彼らは、フツーの人々よりも自己矛盾に厳しい。だから、何につけ「真理」を求めるために
一生懸命勉強する。
そうすると、情報はそれを求める人のところに集まる訳で、非常にハイレベルな知識を持つに至る。
まあ、そこまではいい。

問題は、その先である。

彼らは、自分達のように努力しない、自己矛盾を抱えたまま矛盾にすら気付かない人々に対して、
冷ややかで厳しいのだ。

「胡散臭くあやしい優越感」に満ち満ちた俗世が嫌で、自給自足の世界に入ったはずなのに、
今度はそこで、「悟りを開いた者としての優越感」を放射し始める。

どんな立場にある人であれ「他人に対する寛容さ」を持ち合わせていない人と話すのは、なかなか
苦痛だなあと思う。

そうそう、忘れてた。
何で僕が、彼らの人を見下す態度に気づかなかったかということ。
それは、最初のうち
「自分の器が小さいゆえに、彼らの到達した境地をまだ理解できないのだ」
「安定した収入を捨て、あえて農業という厳しい道を選んだ人なんだから、人間が出来ているに違いない」
と信じ込もうとしていたからだ。自己暗示って奴だ。

自分にとっての真実を追い求める事と、他人に対して寛容である事は、全く別のことであって、
後者を忘れない事の方が、むしろ難しい。
 
おおらかでやさしい人に、なりたい。

 



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