前略、リコー様。今日は色々と物申したいことがあって筆を取りました。
まず、GXRのズームユニットに関してですが。
最初の一本であるS10(24-72mm)って、焦点距離もF値もGX200とまったく一緒。とすると、現段階で開発ロードマップに上っている唯一のレンズである高倍率ズーム28-300mmは、たぶんCX2と一緒。
気合の入ったGRネームの50mmマクロ以外は、既存のレンズの使い回しってことになりますが、それってどうなんですかね。
ぶっちゃけ、このカメラに高倍率ズームなんていらんです、はい。奇抜なユニットも、何年も後回しで良い。それよか、開発の動機が一眼レフの必然性に対するアンチテーゼから入っているんですから、ここは直球勝負で、超高性能な単焦点をばばばっと三本くらい出して下さいよ。
GRDシリーズがどうして支持されたのかを考えてみると、質感、趣味性、色々あるでしょうけれど、何よりも大事なポイントは、それがストイックだったからであるというところに辿り着きます。便利なものを作ろうと思えば幾らでも出来る世の中で、あえて不便さを創意工夫で楽しむカメラ、それがGRDシリーズでした。
だからこそ、乾坤一擲のGXRは、ただ便利なだけの道具に成り下がってはいけないんです。便利にもなるけど、ユーザーが望みさえすればとことん不便にもなる。そんなツンデレカメラじゃないと、ダメってことです。
プロジェクトリーダーの方が「28mmのユニットを出したら、GRD3ユーザーに失礼」とか言ってましたが、そのロジックで行けば、24-72mmだって十分GX200ユーザーに失礼ってことになってしまいます。
つまりですね、誰に対して失礼とか考える必要ないんですよ。このカメラはGRでもGXでもないんですから。それより、道具として不完全な方がよっぽど困りますって。まさか「28mmだけはGRD3を買って下さい」と言うおつもりか?それこそ、GXRの将来性を買ってくれているユーザーに失礼ってもんです。
28mmでも21mmでも90mmでも、どんどん出して下さい。そうしないと、このシステムは「システム」を名乗れませんし、リコーが及び腰ではユーザーもついていけません。
それからもうひとつ。
この期に及んで、まだ「フラッグシップはあくまでもGRD3」とか仰っていましたが、もうね、スットコドッコイかと。全部揃えたら幾らかかるか分からないシステムカメラを捕まえて「それはフラッグシップではない、コンパクトカメラがウチの大将」とか言ってたら、さすがに寛容なリコーファンからも愛想尽かされますよ。
「GXRがフラッグシップである、そしてこのカメラを10年売る」
と胸を張って公言して下さい。
一眼レフ全盛の銀塩時代に、コンタックスの「Gシリーズ」がバカ売れしたように、コンパクトで高品位・高画質かつストイックなシステムカメラには必ずニーズがあります。だから、もっと自分たちの提案した画期的なアイデアの可能性を信じて下さい。
以上、リコーさんへのお願いでした。暴言失礼しました。
P.S.
ところで発売日はまだですか?