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高度経済成長期は、「マイカー」が庶民のあこがれだったのですが、戦後最長の景気拡大が続いているというのに、新車が売れなくて、新車販売台数は年々減っているそうです。

現在、車の種類はセダン、ミニバン、ＳＵＶなど豊富になり、ナビゲーション機能も付き使いやすくなりました。

2006年、トヨタと日産が各社の主力車であるカローラ、スカイラインを全面改良したりして、話題性のある新車は多かったが、カンフル剤にはならなかったのです。

また、維持費が安い軽自動車は2006年２０３万強を記録しますが、その軽自動車にも陰りが出て、４月は１６カ月ぶりに前年同月を割り込みます。


「乗用車を新車で買って、５年以内に買い替える傾向が減少した」と日本自動車工業会のリポートにあるようですが、確かに、自分の家族や周りをみてもその傾向があります。

車の耐久性が向上してのもあるでしょうが、車を周期的に換える人が目立たなくなっています。

地方では、公共交通網は廃路線で車がますます必要ですが、公共交通網が発達した大都市へ人口集中して車が不要になっていることもあります。

単身世帯の増加で、車を持つ必要性が低下や、アウトソーシングで従業員の給与の格差も広がっています。

以前は景気拡大の実感を多くの人が感じたのが、とても将来への希望も感じません。

廃業や倒産、内容の悪いうわさの会社が多いのです。

大企業の内容のよさに比べ中小企業は伸びていません。

年収が３００万円未満の貧困層が拡大しています。


格好のいい車に乗りたいのは何より、若い世代です。それにお金を使うのが第一でした。

ですが、その世代に興味や行動の大きな変化があるようです。

自動車各社が最大のターゲットにしている層の２０～３０歳代を中心に、将来の収入や家計負担に対する不安がより高まっています。

子どもの教育投資や住宅ローン、税金、金利、医療費などの負担が大きく、年金制度への不信も強くあります。

毎月の出費も、携帯電話やインターネット接続料などを優先させますから、困らなければ車をやめます。

そのため消費は、自動車ほど価格が高くなく維持費もかからないデジタル家電を優先させる傾向が強まっています。

見栄を張っていい車に乗っていた世代が、車に魅力を感じず、関心の対象は薄型テレビやデジタルカメラなどの新しい製品に流れているのです。



そこで、メーカーがターゲットとして力を入れているのが、成長の潜在性がある女性です。

そのため、トヨタの主力車で導入したシステムというのが、より車のＩＴ化を進めて使い易くしている車です。

たとえばバックや縦列駐車でのハンドル操作を自動化したり、レーダーで後続車や歩行者をとらえ、衝突の危険を感知するシステムです。

他社の日産なども安全対策を進めているそうです。

かつてのカローラのような、万民受けする車が人気を集めた時代は終わり、顧客層別の企画を打ち出す時代になったのです。

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