大型トレード
キャンプインを間近に控え、近年にない大型トレードが成立した。5人が動いたトレードの最たる驚きは日本球界屈指の外野手、糸井を日本ハムが放出したこと。糸井の代理人によると、球団から本人に通告があったのは発表当日の23日だった。 日本ハムの栗山監督は「昨季のリーグ優勝に貢献してくれた八木、糸井の両選手がチームを離れることになり、監督としてこれほど悲しいことはない」。主力を失う心境を率直に吐露した。 積極的に動いたのはオリックスのようだ。村山球団本部長は「クリーンアップを打てる、三拍子そろった外野手が欲しいと、いろいろお願いした」。選手会長の大引ら3選手を失うことは痛手だったが、意中の糸井を獲得できた実りは大きい。周囲が驚く移籍劇だが、5選手の活躍次第では、今後各球団がトレードに対して積極的になるかもしれない。 糸井は日本ハムとの契約更改交渉の席上、今シーズン終了後にポスティングシステム(入札制度)による米大リーグ移籍を求めた。村山本部長は、獲得したばかりとあってか、糸井の今オフのメジャー挑戦について「本人もそんなつもりはないでしょう」と話す。糸井が海外フリーエージェント(FA)の資格を取得できるのは早くても36歳となる2017年シーズン途中。年齢を考慮し、今オフに再び意志を示す可能性を抱えたまま新天地へ移る