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2012.06.03
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カテゴリ:小川洋子
パナソニックメロディアスライブラリー@Tokyo FM
梨木果歩「渡りの足跡」


梨木果歩さんのことば
「定住することにあこがれるが、
そうすることで、縄張り意識とか保身意識が生まれる」

小川さんのことば
「鳥はいともあっさりと自分たちの場所を捨てて
次の場所へ移動して行く」

「鳥にぐちをこぼしている暇はないんだ」

「傲慢な気持ちになったとき、鳥を見直してみるとよいかも知れない」

「メジロを登場させる小説を書いたところ。
彼らのさえずりを日本語に翻訳できたら、本当にすばらしい小説になるのではないか。
鳥のさえずりを小説にできたらいいな、と書いた小説。
この梨木さんの本も、その資料の一環として読んだ」

…奇遇なできごとに驚いた。

実は昨日、こんな出来事があった。

朝、家人がベランダで洗濯物を干していた。
家の中でネットをしていた私に言った。
「背中が緑色の鳥がベランダの小さな流し台の中にいる。
怪我をしているのか、飛べない」
「目の周りが白い鳥だ」
私は答えた。それはメジロだ。
朝起きてまもなかった私はちょっと億劫ですぐ見に出なかった。
そのまま洗濯物を干し続ける家人。
私は近くの動物病院をネットで探した。
怪我をして飛べないなら、連れて行くしかないと思った。

そうこうしているうちに、家人がまた入って来て、
「びっくりした。突然飛んで行った」
こうして、私はその姿を見る間もなく、メジロは去っていった。

家人に詳細を聞くと、
始め、ばたばたと騒々しい音がして、見ると、
壁に鳥が止まっていた。
鳥は(特有の?)横目で自分を見ていて、
ちょっと「あれ?あれ?」と警戒しているようだった。
鳴いたりはなかった。

それが、飛ぼうとしても飛べないらしく、
ずずずとずり落ち、下方にあった流し台の中に落ちた。
そこで、羽の一部をくちばしでつついていた。
羽に怪我をしているのか?

私に報告した後、家人は洗濯干しを続けており、
まずそれを終えてから、メジロに水を持ってきてあげようと思っていたそうだ。
(ペットボトルのふたに入れようと思っていた)
それが、ふっと、ほとんど音もなく、突然さっと飛び立っていった。

おそらく、羽が絡まっていただけなのではないか?
いずれにしろ、自分で治癒できる程度の怪我であれば、
生態系的に、それに越したことはない。

メジロはうぐいすに似ていて、かわいい姿を見そびれて、残念な私。
ちょっとした鳥ちゃん事件として、家人と二人でその後も話し合った。

家人の話を聞いていて考えたところでした。
鳥は、近くに人間がいて、一方的に危険を感じたとしても、武器を持っていない。
鋭い爪も、分泌物も、威嚇する声も持っていない。
ただ、飛んで逃げ去るだけだ。
だからこそ、鳥は愛おしいのか。武器を持たない生物。

ただ、飛ぶことができる、というのは、何にも増しての利点といえば利点だ。

小川さんがラジオで、アウシュビッツ収容所に行かれたときの体験を話された。
収容されていた子供たちの絵は、ほとんどが鳥と花だった。
それだけ鳥には夢がある。
飛び立てることのできることのうらやましさ。
そして、火葬場にたくさんの鳥がいた。
魂をなぐさめているのか。
(上記、記憶に頼って書いているので、間違いがあるかもしれません)

…とまあ、個人的に小川さんとのメジロつながりで喜んだ次第でした。
数ある鳥の中で、メジロ、なのでした。

私は家人と、よく鳥の身になった会話をすることがあります。
鳥に限らず、猫や犬、植物もそうです。
たとえば、家人が植物に水をやっていると、私が「ありがとう」と声色を作って言う、とか。
猫が路にいて、こちらを遠くから見つつも、近寄ったら逃げる体勢をしていると、
「にゃんですか」と言うとか。
まあ、単なるおふざけですが、それだけ生物を見つめているということかも。
そんな中、小川さんがメジロの言葉を人間の言葉、それも日本語に訳してくださるとは!
その視点に共感するし、それが実現するってなんと嬉しいこと。

朝のテレビでも、南方熊楠の言葉の話があった。
小笠原諸島の木が荒らされていたり、とのニュースの中。
「まんだら」。
解説者の方が言っていた。
できごとはすべて時間でつながっている。
その中に生物、生物のひとつであるヒトもいる。


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Last updated  2012.07.08 10:45:36
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Comments

esquisse@ Re[1]:「世界最高の日本文学」(12/05) そうですね、私の場合、途中から読んでい…

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