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3月29日の日記『ブックオフは出版界にとって「悪」か?』はずいぶんと反響がありましたが、そのコメントの中で『本は高すぎる』というご意見がありました。
本は高いのか、安いのか、それとも適当か。 意見の分かれるところだと思います。 どちらかというと、「本(特に単行本)は高い!」という意見が多いかもしれません。 「高い!」と思う理由の一つとして、本は身近なものである、ということがあげられるような気がします。 あるいは、「紙」からできているから。 基本的に本というのは、生活必需品ではありません。 なかったらなかったで平気で生きていける。不便を感じることもありません。 本というのは、知的好奇心を満たす文化的なものだといえます。 文化というおおざっぱな同じくくりで考えると、音楽や演劇も同じジャンルですよね。 たとえば、音楽。 シングルのCDはおよそ1000円、アルバムは3000円。 コンサートを聞きに行くとなると、およそ3000~30000円(Jポップから、クラシック音楽までひとくくりにして) 演劇は公演を見に行くとなると、およそ3000~15000円。 私は、CDも買うし、コンサートも聴きに行くし、ミュージカルなども見に行きます。 それに比べたら、本は安いんじゃないか、と思うこともしばしばです。 たとえば一冊の小説は、数時間~数日、別世界を楽しむことができます。 そして自分の心の中の広がりを感じることができる。 単純に時間で考えたら、CDはアルバム1枚でだいたい60分~72分。 コンサートや演劇はおよそ2時間が相場です。 本は、もちろん人によって違いますが、どんな本でも2時間以内で読めちゃうぜ~というのは、おそらく少数派ではないでしょうか。 (もちろんモノによりますが、この場合は、純文学の250ページくらいの小説を想像してください) もちろんこの考え方は、本質からずれているのは承知ですが、本だけが「高い!」と言われるのはなぜだろう?と思ってしまいます。 そこで、出来ている材料が「紙」だからでは?という仮説を立ててみました。(まあ、仮説というほど大げさなものではないですが) 本は昔からあって、紙で出来ています。 一方CDは、普及したのはここ十数年で、なんていうか「ハイテク感」がありますよね。 一方本は、とても庶民的な感じがするような。 私の場合ですが、3000円のCDは高い!と思います。 CDのほうが原価は低かったような気がするのですが。 これだったら、1500円の本2冊買ったほうがよっぽどいい。 もちろんCDも繰り返し聞けるけど、本だって何度も読める。 読むたびに違う感動があったりします。(でもまあ、これも音楽でも同じですね) あと、難しいのは、読んだ人によってその本の価値が変わってくる、ということが挙げられると思います。 誰が見たって、くだらない低俗な本もありますが、ある程度の水準を満たしている本は、人によって評価が大きく分かれたりするものです。 Aさんにとっては、とてもおもしろくて、人生を変えるまでの力があった本でも、Bさんにとっては、まったく共感できず、読んで損した、と思うことだって大いに あるわけです。 なかなか答えは出なそうな問題ですが、よろしかったら、皆さんの考える本の適性価格についての考えを教えてください。 以下、追記します。 最初は、あえて原価のこととか、儲けのことを書かなかったのですが、制作費とか人件費のことを考えると、基本的にどの本も良心的な価格をつけていると思います。 詳しくはTBしてくださった、ある編集者さんが書いてくださっているので省きますが、本は利益がいっぱい出てうっはうはな商品ではありません。 それを知らない方のほうが多いと思いますが、なぜ高いと思う人が結構いるのか、それを考えてみたくて今回の日記を書いてみた次第です。 [出版界こぼれ話]カテゴリの最新記事
個人的には、高くないと思います。
ふたつの考え方があって、ひとつはエリエリスケッチさんと同じく、他の娯楽と比べて高くないと感じる。あと、海外で本を買うことと比べて安く感じる。 他の娯楽と比べると、楽しめる時間だけじゃなくて、好みの話になっちゃいますね。(April 12, 2005 11:16:39)
佃島ひとり書房さんへ
たしかに好みの問題に大きく左右されますよね。 どれだけそれに価値をおくか、ということですね。 ちなみに海外では(海外といっても色々ありましょうが)、日本円でいうとどれくらい値段になるのでしょうか? (April 12, 2005 13:15:21)
初めまして。いくつか前の記事に失礼ながらトラックバック
させていただいた、yumetaroと申します。 いつも興味深く拝見しております。 今回の記事について、明確な意見というほどではないのですが…。 CDだと、どんなにマニアックでマイナーなものでも3000円を 越えることはまずあり得ませんが、書籍は逆に、マニアックで マイナーであればあるほど価格に反映されて(高価になって) しまいます。 このあたり、たまに不思議な気になりますが(個人的には 部数が少ない純文学作品を購入する時と同じように、 マイナーなミュージシャンのCDに対しても『いくら出し てもいい!買い支えるよ!』という気持ちになります…)、 結局、非常に「儲け辛い媒体」ということは言えそうですね。 (April 12, 2005 19:47:19)
yumetaroさんへ
書き込み、ありがとうございます。 マニアックな本は定価が高い、というのは、まさに小部数でも採算をとるためなのですが、CDとかの場合はどうなっているんでしょうね。 ただCDの原盤はものすごく安いらしいので、実は3000円でも元が取れてるのかもしれませんね。 (知っている方がいたら、ぜひ教えてください) (April 12, 2005 20:59:09)
ブログさいこー!
http://blog.livedoor.jp/yukarinn_1/ http://blog.livedoor.jp/yukarinn_1/ http://blog.livedoor.jp/yukarinn_1/ http://blog.livedoor.jp/yukarinn_1/(April 13, 2005 00:18:38)
はじめまして。とても面白く読ませていただきました。しかし、一箇所だけ凄い違和感を覚えるところがございまして
>もちろんこの考え方は、本質からずれているのは承知ですが、本だけが「高い!」と言われるのはなぜだろう?と思ってしまいます。 いや、本だけが高いと思われているわけではないと思いますが。 むしろCDの方が、時限再販を導入したりDVDとCDのセットでは再販まかりならんといわれたりで、これは「高い!」という声が反映されているのでは? なんていう見方も出来ますし。 大体今の世の中どの商品を取ってみても「これは安いよね!」なんていう声が出てくることの方が稀なわけですから、ごく自然な消費者からの声として「本は高い!」というのが出てきているのだと思うのですが。 それに対する答えとして「いや、高くないですよ」というのが出てきてしまうと、そこでもう話はストップしてしまう。 本は儲けにくい商品である、というところの改善からはじめるのが、一番理想的なんでしょうね、おそらく。普通に考えると、原価及び流通コストの削減、及び無駄の無い在庫管理という話になるんでしょうが、入り組んでてややこしそうだなあ(笑)(April 13, 2005 02:53:39)
はじめまして。ランダムできました。
原価のことは考えないのを前提に考えたのですが、 やはり本でもCDでも好きな唄い手や作家のものは購入してしまうんではないか、と。 私事で申し訳ないのですが、 学生のときは3000円のCDがとても高く感じました。でも、そのCDの唄い手が武道館で行なったライブには1万近く出しても行っちゃいました。 CDも高いと思いつつ買ったのですが、ライブは生で唄い手を観、聴くことができる『価値』を買ったんだと思います。 今ではCDはホントに好きな唄い手のものしか購入しません。あとは借りてコピーしたりしています。 (一時コピーコントロールCDが出回りましたが。。) でも本は図書館でも借りられますが、 そんなにジャンルが豊富ではないし、限られた時間で読みきらなければいけない(コピーなんてできませんものね。)ので、買っちゃうのでは。。 でも、好きな作家さん以外で気になる本は『読みたいな~』と思ってもなかなか手がでません。 主婦になってしまったからでしょうかね(笑)(April 13, 2005 08:04:35)
旅烏さんへ
はじめまして。書き込み、ありがとうございます。 >いや、本だけが高いと思われているわけではないと思いますが。 本当にその通りですね。勢いで書いてしまっているとはいえ、視野が狭かったなぁと恥ずかしく思っています。 おそらく出版界は再販制度に守られていて、資本主義社会の荒波に全然もまれていないのだと思います。 どの出版社も原価から導き出される価格をつけていると思われるので、あまりバラツキはなく(小部数の専門書などはのぞいて)、競争とは比較無縁に生きてきているので、きっと感覚が甘いんですね。 とくに頭でっかちな編集者はそういう傾向が強いのかも…。(営業マンはまだ現場感覚を知っていると思います) 自分の甘さを含めて、いろいろと考えさせられました。(April 13, 2005 09:20:19)
月涙-RUNA-さんへ
はじめまして。書き込み、ありがとうございます。 結局その商品にこのお金を出して買うだけの『価値』があるかどうか、というのが「高いか、安いか」の感覚に大きく影響してくるのでしょうね。 もちろん好みの問題も関わってくると思いますが、クオリティを一定以上に保つ、というのがとても大切だというのはつくづく感じます。 (April 13, 2005 09:24:19)
ちょっとはずれてしまいますが。
知人の編集者は、社内で義務づけられた書店まわりの営業を毛嫌いしています。「ものづくり」と関係ないそうですから。編集者自身はなにも生み出さない、あくまでも他人の褌で相撲をとっていることをもっと自覚すべきではないでしょうか。少なくとも、社内人事で営業部門を一定期間経験すべきだと思います。 出版社が人気業種になって以来、編集一筋の純粋培養編集者が増えすぎたことが、妙なプライドの元になっているような気もします。よい本を作りたいのであれば、さまざまな経験が必要なのでは? 少なくとも、学校を出てから知っている仕事が「編集者だけ」というのは、こころもとないような気がします。 また、出版業界のひとは、自分たちの仕事が、ある意味隙間産業であることをもっと認識すべきではないでしょうか。(April 13, 2005 11:03:00)
ささまさんへ
いえ、おっしゃりたいことはよく分かります。 私もこの業界に入ったばかりの頃、同じことを思いました。 私もこの業界に入る前は、人材系の会社でバリバリ営業をしていたのですが、純粋培養の編集者を見るたびに、一般の社会常識とずれているな、と思うこともしばしばです。 しかしながら本を作るという点では一概に悪いとも言えず、ちょっとずれているからこそ名編集者になる人も多いような気がします。 書店営業も、おそらく本当の営業をした人にとっては、楽勝を感じることも多いかもしれません。 何せ売れなければ返品すればいいのですから、注文が取りやすいという一面があるんですね。 これはまた別な話なので、また機会があれば書いてみたいと思います。(April 13, 2005 13:54:16)
エリエリスケッチさん、はじめまして。横入りコメントですみません。
>書店営業も、おそらく本当の営業をした人にとっては、楽勝を感じることも多いかもしれません。 >何せ売れなければ返品すればいいのですから、注文が取りやすいという一面があるんですね。 編集部に異動になる前は営業部にいたんですが、そうそう楽勝でもないです(笑)。いくら注文をとっても返品になってしまえば何の意味もないですからね。かえって返品率が上がり各種条件に悪影響を与えたり、それで経営にまで影響を与えるおそれだってあります。注文数=そのまま営業成績にはならないわけで、いったいどこに目標を、なにをモチベーションに、日々の営業をすればいいのか、悩みましたよ、あのころは。 けっきょく、それぞれの書店にとっての必要(特定の期間においてこれだけは売れると推察できる)冊数プラスαで効率よく受注数をコントロールするという、なかなか高度できめ細かい(笑)戦略と交渉が必要だったりするのです。 そうやってがんばってくれる営業の人と、彼らに協力してくれる書店さんの努力で、自分らのつくった本が読者さんのもとに届くわけですから、やっぱり敬意を払わないとな、彼らには。(April 14, 2005 11:24:32)
あまろ~ねさんへ
はじめまして。 なんだか今回は誤解を招く書き方が多いようで反省しきりですが、もちろん出版社の営業部員が楽勝で仕事しているとは思ってはいないです! ただ、いわゆる飛び込み営業をしている人から見れば、楽に感じるかも、ということだったんです。 今回はなんか墓穴ばかり掘ってるなぁ。しょんぼり。(April 14, 2005 13:22:28)
適性価格ではなく適正価格では?(August 6, 2007 16:58:31)
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