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吉永俊朗の日記

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2005.03.07 楽天プロフィール Add to Google XML

朝貢外交にいそしむ人々
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朝貢外交にいそしむ人々

昨年11月中旬に起きた中国原子力潜水艦による日本領海侵犯事件での日本側の対応には、ほとほと呆れてしまう。事件の経緯を追うと、11月9日未明から海上自衛隊は潜水艦を追跡しており、午前5時40分頃、自衛隊のP3Cが潜水艦の領海侵犯を確認した。午前6時半ごろ、大野防衛庁長官が報告を受けた(これについては、報告を受けたのは8時前だという報道もある)。午前7時ごろ、細田官房長官は秘書官を通じて連絡を受ける。午前8時ごろ、小泉首相は電話で報告を受け、海上警備行動の発令を承認した。午前8時45分、大野防衛庁長官は自衛隊法82条に基づき、小泉純一郎首相の承認を得て、「海上における警備行動」を発令した。午前11時20分、細田官房長官が領海侵犯や警備行動発令を公表した。この間、午前8時前、潜水艦は2時間弱にわたって領海内を潜航したあと、日本の領海を離れている。
不思議なこと、驚くことが幾つかある。大野防衛庁長官が報告を受けたのは6時半なのか、8時前なのか。それ以上に驚き疑問に思うのは、5時40分に領海侵犯が確認されてから小泉首相に報告されるのは、2時間以上もあとだということである。午前7時ごろ、細田官房長官は秘書官を通じて連絡を受けたとあるから、官房長官から小泉首相に上げられるのに1時間もかかっている。したがって、小泉首相が「海上における警備行動」を発令したときには、潜水艦は既に日本領海を離れているのである。北朝鮮工作船の領海侵犯事件に続き、「海上における警備行動」を発令したことは評価するが、それまでの経緯があまりにお粗末である。
さらに、午前8時45分に「海上における警備行動」を発令したにもかかわらず、公表されたのは2時間半後の午前11時20分である。信頼すべき情報によれば、「海上における警備行動」を発令したことは、当初、報道管制を敷いていたという。しかし、それを憂えた心ある国会議員がNHKにリークしたことで、各マスコミが一斉に追いかけたそうだ。リークされなければ、この重大事が国民には知らされなかったわけである。
恐らく首相官邸としては、日中首脳会談を控え、事を荒立てたくなかったに違いない。報告を受けた細田官房長官は福田前官房長官に相談したという。時間の経緯を追うと、首相官邸の苦悩が浮き出るようである。日中首脳会談を控え、できれば穏便に済ませたかっただろう。しかし、これは日本人の発想である。しかも、ことは国家主権にかかわる重大事なのである。断固たる対応は、国家として至極当然のことであろう。
中国人は、相手が弱ければ弱いほど高飛車に出るのである。日本人が下手に出れば出るほど、高圧的に出るのである。この中国原子力潜水艦による日本領海侵犯事件のあとの、小泉首相の中国首脳との一連の会合に対しても、いったい何のための会談かと思う。「中国首脳の相も変らぬ靖国神社参拝に対する中止要求、それに対する小泉首相の釈明」では会わないほうが良いのである。中国原子力潜水艦による日本領海侵犯事件が起きる前の夏は、サッカーのアジア杯で日本選手に対する中国の反日ブーイングが問題になった。春は尖閣諸島・魚釣島の中国人不法入国事件があった。東シナ海の海底資源を巡っても常時、中国は日本を逆撫でしている。日本は、中国に完璧になめられているのである。
これは日本側に原因がある。日本政府ならびに官僚の中国に対する対応が余りにも弱腰だからである。日本の政治家が中国に行けば現ナマのお土産があるそうだ。北朝鮮に行けば、金塊のお土産に加えて、濃厚な女性のサービスもあるという。北朝鮮の話は金丸自民党元副総裁の一件からして尤もらしく聞こえるが、中国の話は眉唾だと思っていた。しかし、戦後綿々と続く日本の中国に対する朝貢外交を見ていると、案外本当の話ではないかという気がしてくる。なにしろ、中国に対するODA(政府開発援助)に熱心な旧田中派だけでなく、与野党問わず、歴代首相からして中国にへっぴり腰なのである。
たとえば、平成5年に非自民政権として首相に就任した細川首相は、首相就任後の記者会見で、大東亜戦争について「私自身は侵略戦争であった、間違った戦争であったと認識している」と語り、内外に大きな波紋を呼んだ。平成6年に就任した村山首相は、土井たか子衆議院議長を団長とする戦争謝罪使節団をアジア諸国に派遣したうえ、平成7年8月15日、「戦後50年の首相談話」として「日本の植民地支配と侵略によって、多くの人々、とくにアジアの諸国の人々に多大な損害と苦痛を与えた」と語り、これまた大きな反響を呼んだ。この村山謝罪外交に対しては、マレーシアのマハティール首相が「なぜ詫びるのか。米英は侵略しても詫びない」とたしなめたのは有名な逸話である。
細川・村山の両首相はいずれも非自民政権だが、中国に対する朝貢外交では自民党の首相とて例外ではない。平成8年に総理になった橋本首相は、あろうことか中国の公安当局に属していたことのある朱連平という女性と極めて親密な仲になった疑惑があるうえ、中国への援助に極めて熱心だった。このほか、野中広務、加藤紘一、河野洋平、二階俊博など、親中国議員は目白押しである。政治家は中国に対するODA利権ほしさに中国にへつらっているのだろう。官僚にしても、外務省チャイナスクールの輩は日本の国益よりも中国の国益をまず考えている。中国に顔を向けて精勤すれば、中国が重用するから必ず出世できるのである。日本のために懸命に働いても誰も認めてくれず、中国からは疎まれ、ろくなことはないのである。こうして、日本の政治家と官僚は、揃って中国への朝貢外交に精を出しているのである。日本人としての矜持はどこへいったのか。
こうした日本の中国に対する朝貢外交は、第二次世界大戦後のことである。第二次世界大戦前は、日本はアジア諸国の中で唯一、中国に朝貢外交をしなかった誇り高い国であった。聖徳太子が、隋の煬帝に対し、「日出る処の天子、書を、日没する処の天子に致す。恙なきや」との国書を送ったのは有名な話である。まして日本は中国との戦争でも負けていない。元寇も撃退したし、日清戦争にも勝った。それなのに戦後の日本は、中国に朝貢外交の連続である。田中首相は日本の自立を目指して日中国交回復を実現したと思うが、後に続く政治家・官僚の志・知的レベルが低く、中国に対等外交ができないのである。
中国に対し小泉政権もへっぴり腰だが、岡田民主党は中国にもっとへつらっている。昨年9月22日、台湾の新しい駐日代表になった許世楷氏が、着任挨拶のため岡田代表を訪問した際、岡田代表は「台湾の独立を支持しない」と言い放った。このことは、当日のNHKBSニュースで報道されたという。テレビカメラを入れたうえで、こうした発言をしたということは明らかに中国に対しての媚びた行動としか言いようがない。
それもこれも歴史の勉強が足らないからだと思う。自分自身で勉強していないため、戦後、マッカーサーが日本人の魂を骨抜きにしようとした「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」(戦争犯罪宣伝計画)に見事に洗脳されているのである。元高千穂商科大学教授・名越二荒之助編『世界から見た大東亜戦争』、京都大学名誉教授・勝田吉太郎編『日本は侵略国家ではない』、黄文雄氏の『日本の植民地の真実』など一連の著作、柏楊氏が死を賭して書いた『醜い中国人』など、歴史および中国の真実を確かめて欲しい。読者には、実名を挙げて糾弾した『日本を貶める人々』を是非読んで、売国奴の政治家・知識人を確かめて欲しい。
 中国原子力潜水艦による日本領海侵犯事件について、米バンダービルド大学のジェームス・アワー教授は、「日本の中国への批判は、なぜか控えめである。中国の主権侵害への対応を誤れば、日本の尊厳を損なうことになるし、弱腰の対応にとどまれば中国の主権侵害を増長させるだけだ。法的に正しく、強い対応をとってこそ、尊厳は保たれる」と極めて明快に述べている。中国の不当な圧力に屈せず、小泉首相には来年こそ、8月15日に靖国神社に参拝して欲しいものである。

                            
月刊「労働レーダー」(平成17年1月号)





最終更新日  2005.04.04 22:08:57
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