花屋な日々

計画停電の予定により、周りのお店はみんなお昼で閉店。

開いてたのはうちだけでした。

いつも満車の店舗前の駐車場はガラガラ。

午前中、隣のスーパーに殺到した人々も午後にはすっかり波が引いたように。


それでもぽつりぽつり店の前を通る人がいて。
花を買いに来てくれる人がいて。

「花屋さんが開いてて良かった」
「こんなときこそお花を飾らないと滅入っちゃうから」

そういう人たちが　確かにいる、という事実に胸を打たれて。。。

「うちはハイテクじゃないからさぁ、停電しても営業できちゃうのねコレ」


結局、停電は見送られたわけなんですが、

いずれにしても必要最低限の明かりしか点けないで営業しています。



町は混乱しています。

スーパーに押し寄せる人々、ガソリンスタンドには長蛇の列、

たった３時間の停電が予定されただけで、
午前中にスーパーに押し寄せて　今それが必要かどうかもわからないようなものを買いあさる人々に愕然としながらの本日。。。


そして、夕方になりまた営業が再開されると、
今度はパチンコ屋にはこれまた長蛇の列・・・


今、同じ瞬間に起きてるあの悲惨な出来事と

目の前で見る人々の行動に

なんか違和感を感じるのらねこ０８７です。






お彼岸直前。
うちのようなお店には大大大打撃なのですが

停電中、ゴーストタウン化する町と

注文で仕入れた大量の花。

今回ばかりは本当にこの仕入れは危険かもしれないです。


でも。

今朝市場でセリ人君が言ってました。
「このフリージア買ってくださいよ、この生産者さん、自宅が地震で被害にあって大変なのに、こんなきれいなフリージア出荷してくれたんですよ、なのにセリで値がつかない、こんなことってあっていいんですか？買ってくださいよ」

「ほんとだ、すっごいきれいじゃん。買うよ♪」

その白いフリージアは、本当にきれいでビシっとしてて、その話聞かなくても買ったと思うけど。それにしても切ない。

お彼岸前ということもあって、セリは結構売れてたみたいだけど

この状況下で、いつものように花が売れるとはとても思えない。
花屋的にはものすごい賭けで
不安だし　怖いし　もしかしたらここでコケたらうちなんか潰れるかもしれない。



事前に注文していた花は、多少の遅延などあるものの、ちゃんと届くようです。

生産者はしっかり仕事をこなしてくださる。

だから、私たち花屋も
いつも通りしっかり花を売るだけです。



もし　売れなかったとしても

それを理由に花を並べないわけにはいかない。

こんなときだからこそ、花を飾ってほしいと思う。



今日、店頭のいちばん目立つところに出した花は
「ル・レーヴ」という名前のユリ。

「夢」って意味なんだって。

夢見ることとか、希望とか、忘れずにがんばらなくちゃね。


がんばろう。

私は今、自分のやるべきことを　がんばろう、と思います。


がんばりましょう。