世界最後の日 第6話真ドラゴン争奪の戦いから5日が経っていた。タワーのSRは先の戦いでほとんどが破壊され修理にあけくれていたため。唯一活動が可能な真ゲッターロボとゴットグラヴィオンがタワーの依頼で起動艦クジラで真ドラゴン捜索にあたっていた。「まだケイさんのことを考えているのですか?」 古田が思い悩んでいる弁慶に声をかけた 「俺の心配はいい。それより現在地は」 「ポイントP3アラスカノススロープ通過中」 「よーし方角はそのままでいい」 「おかたいわね弁慶。ケイだって子供じゃないんだから心配ないわよ」 ミズキがボトルを片手に陽気に言った 「ミズキ……説得力ないぞ」 クジラのドックではエィナとガイがグランディーバの整備をしていた。 「ありがとうございますガイ様。グランディーバの整備を手伝ってもらって」 「いいってことよ。ゲットマシンの整備のついでだし……それにしてもすごいロボットだな~。グランカイザーは」 ガイがグランディーバからグランカイザーに視線を移し 「このグランカイザーって星を創造することができるんだろ」 「そうです。けど……今のままでは無理ですガイ様」 「今のままでは?」 エィナの言葉にガイは?していた。 ケイはクジラのデッキで真ドラゴンの中で起きたことを思い返していた 「(「俺はお前を守る」)か……」 「そんなところに居たら風邪をひくぞ」 ケイが黄昏ていると。後ろからゴウが声をかけてきて驚いた。 「保護じゃぶるのはやめてよねあたしはあんたのことなんかなんとも思ってないんだから」 ケイは少し戸惑ったように言うと 「俺はお前を守る」 ゴウの言葉にケイは顔が赤くなり、デッキを後にした。それを見ていた琉菜が 「ハァ~。私も斗牙に言われたいな~」 (「琉菜は僕が守る」) 「なに考えているんだ琉菜……。思うのは勝手だけど妄想だけにしとけよ」 「うっさいわね」 琉菜が青筋をピクピクさせながら言っていたら 「どうしたの琉菜。そんなに怒って」 「と、斗牙」 ミズキ、エィナを除いた4人で(ミズキはほろ酔いしているので。エィナはグランディーバの整備中だから)5日前の戦いで現れた超重剣について話していた。なぜ超重剣が現れたか……そして戦いが終わると役目を終えたように超重剣が上空に消えたかを…… 「お父様もこの世界に来ているということかしら」 「ならどうしてサンドマンは出てきてくれないの」 「なにかトラブルがおきたんじゃないの」 斗牙が何も考えずに呟いた。リィルの顔色が変わり 「そんなお父様」 「斗牙もう少しリィルのことを考えてじゃべりやがれ」 「ごめんリィル……」 クジラにタワーから通信が入った 「タワーから通信です。正面モニターに出します」 「よぉ弁慶。傷のぐらいはどうだ?」 「厄介払いしたくせにやけにやさしい言葉かけてくれるじゃねえか。でなんのようだ?」 「まぁ、そう言うな実は野暮用を頼みたい。ポイントQ7へ急行してくれ」 「北極ですね」 「ゲッター線反応をキャッチした。罠かもしれんがとにかく行ってみてくれ」 「まかせろ」 「頼む」 そう言うとタワーからの通信は途絶えた。 クジラが北極に着くと巨大インベーダーと人、正確に言うと北極で観測をしている人たちが戦闘をしていた。 「ただちに真ゲッターロボ、ゴットグラヴィオン発進しろ。人命救助が優先だぞ」 「「「「「「「「「了解」」」」」」」」」」 巨大インベーダーは次々と人を殺していた。巨大インベーダーが次に目に入ったのはモービルで必死に逃げていた人だった。巨大インベーダーは形を変形させモービルの前に先回りし。モービルに乗っていた人を触手で掴み、絞め殺そうとした時、触手が音もなく千切れた。そしてトマホークが地面に突き刺さり 「!?」 巨大インベーダーは何が起きたかわからず。トマホークが飛んできた方向を凝視しすると。そこには真ゲッターロボとゴットグラヴィオンがすごいスピードでこっちに向かっていた。 巨大インベーダーは逆上し体中にある触手を真ゲッターロボとゴットグラヴィオンにむけ放った。真ゲッターロボはオープンゲットして触手を交わし。ゴットグラヴィオンはグラヴィトンランサーで触手を蹴散らしながらインベーダーに近づいていった。 触手攻撃が終わると同時にゴットグラヴィオンはGランサーを構え 「ランサーシュート」 Gランサーを巨大インベーダーに向け投げた。投げられたGランサーは一直線に巨大インベーダーに向かい通過?した。巨大インベーダーは当る部分を空洞にしてGランサーをやり過ごしたのであった。 「うそ……」 「そんな」 琉菜が呟き、続いてミズキが舌打ちした。 「あたしに任せて!!チェェェンジゲッターツゥ」 マッハオープンゲットで真ゲッターツゥに合体し地面の氷を砕き海に潜った。海の中を進み。巨大インベーダーの下まで行き 「ドリルハリケーン」 海の中から巨大インベーダーの足元を狙い放たれたドリルハリケーン。しかしこれも巨大インベーダーに読まれていたため当る所が空洞になり。攻撃を与えることなく通過した。 「今よエイジ」 ゴットグラヴィオンは待ってたかのようにトルネードパンチをスタンバイし。 「Wトルネード」 琉菜とエィナが同時に言葉を引き継ぎ 「パーンチ」「パンチです」 トルネードパンチは巨大インベーダーを抉るように粉砕した。破片がバラバラに散らばるように……。 「よっしゃぁぁぁ!!」 「手ごたえがなさ過ぎるわね……」 このインベーダーの破片が新たな悲劇に繋がるとは今はまだ誰も知らなかった。 「に、にいさん」 駆け寄ってきた少女。先の戦闘で巨大インベーダーの攻撃で傷を負い。タンカーで運ばれている男性の妹だった。 「大丈夫。俺たちに任せろ」 エイジが張り切って答えた。 「ゲッター線収集装置……」 「この近辺のゲッター線を少しづつ吸収しています」 「それを狙ってインベーダーが」 「くそー俺たちがもう少し早くつけば」 「いいえおかげで被害も最小限に食い止められました。ありがとうございます」 「それにしてもすごい技術力ですね」 エィナが褒め称えた。 古田があの後。ケイ、琉菜、リィルと残りの男を連れ。さっきの戦闘で負傷した人たちの部屋に向かった。部屋はけが人であふれかえっていたので。女性達がけが人の面倒を。男達はベットの組み立てをしてこき使われていた。ケイ、琉菜、リィルは一通りやることが終わり暇をもてあましていたらレアーヌが外に誘ってくれた。外には空一面のオーロラが広がっていて 「あ……キレイ……」 「す、すごーい」 「2年前からやっと見えるようになったんです」 「私オーロラ見たの初めてです。オーロラは本でしか見たことがなかったんです」 リィルが目を輝かせながら言った。 「そうだわケイさん琉菜さんリィルさん見せたいものがあるの今からいきません」 ケイ、琉菜、リィルはレアーヌに温室のハウスに連れられた。 「うわーいい匂い」 「トマトがいっぱい」 「兄が育てた自慢のトマトです」 「はちきれそうね」 「どうぞ」 レアーヌから渡されたトマトを3人は食した 「おいしい。こんなおいしいトマト食べたの初めて」 「あま~い」 4人で温室トマトを食べていると、ガイがすごい勢いで温室ハウスに入ってきた。 「ケイ!!インベーダーだ」 「ええ!?」 「いつの間にかここの人たちに寄生していやがった」 「に、にいさんが」 「レアーヌさん」 「待って一人じゃ危ないわ」 「まだここまではきていないようだな」 「にいさん」 レアーヌが兄さんに近づくと兄さんの体が膨張や伸縮を繰り返し見る見る体を変形させていった。 「いやー……兄さん」 「なに?インベーダーじゃないの?」 「そんなゼラバイア!?」 「ハァ……ハッハッハ」 ケイがマシンガンの願いをレアーヌの兄さんに狙いをつけて撃とうとしたが 「撃たないで。やめて兄さんこの人たちは兄さんを助けてくれたのよ」 周りにいたけが人も体を変貌させソルジャー級ゼラバイアに姿を変え。ケイ達に向かって襲い始めた。襲いくるゼラバイアをマシンガンで迎撃したが。攻撃を受けたところから再生していき 「インベーダーの再生力も兼ね備えているの!?」 「くそ……キリがないぞ」 銃弾の底がつき駄目かと思った瞬間。ドアから3人の人影が入ってきて襲いくるゼラバイアをGブレードで斬り裂いた。 「「ゴウ」」「「斗牙っ」」 4人がそれぞれ呟いた。 「おまけにエイジ」 「おまけってなんだよ。人が助けにきてやったのに」 エイジが少しムッとしながら琉菜に言った。インベーダーとソルジャー級ゼラバイアが集合して一つになろうとしていた。 「グランカイザー!!」「ゲッター!!」 斗牙とゴウが同時に叫んだ 病室の天井を砕き真ゲッターロボとグランカイザーが現れた。 「皆さん大丈夫ですか?」 「「「エィナ」」」 「危なかったようね」 「ミズキねえさん」 「早く今のうちにグランディーバに乗りなさい」 ゼラバイアとインベーダーは一つになりゼラヴィオン(ゴーマで出てきた奴とは少し形も能力も違います)となった。 「あれって……グラヴィオン?」 ケイの呟きにエイジが 「あいつはあの時倒したはず」 真ゲッターロボとゴットグラヴィオンはゼラヴィオンに攻撃を開始した 「グラヴィティークレセレント」「ゲッタートマホーク」 リィルが言葉を引き継ぎ 「シュート」「ブーメラン」 二つのクレセレントとランサーはゼラヴィオンの胸部と右太ももを斬り付けた。斬り口から吸収された人達の顔が浮び上がり 「兄さん」 「待ってゴウ。あの中にはレアーヌの兄さんが」 「あの野郎。生きたまま吸収して生かしてやがるんだ」 エイジが悪態をついた。手が出せない、グラヴィオンと真ゲッターロボに対しゼラヴィオンは指を爪のように伸ばし。そのままグラヴィオンと真ゲッターロボに攻撃した。ゼラヴィオンの攻撃はグラヴィオンと真ゲッターロボの装甲をあっさり貫通し 「危ない。……うっ」「キャァァァァァ」 「ケ、ケイさん」「リィル、リィル大丈夫か」 「はっははははははははは。無様だなグラヴィオン……それに真ゲッターロボ」 聞き覚えのある声が戦場にに響き渡り。声がする方を見てみると。ゲッター線収集装置の上にヒューギ・ゼラバイアが偉そうに踏ん反りかえっていた。 「ヒ、ヒューギ叔父様!?」 リィルの言葉にグランナイツ一同に激震が走った 「死んだ……はずじゃ……」 「今から見せてやるそいつの新たなる力を……来いゼラヴィオン!!」 ゼラヴィオンはゲッター線収集装置と同化し。形がどんどん歪になりメタルゼラヴィオンに変形した。 「変形した!?」 「くっ……」 「俺は高みの見物でもさせてもらおう」 「グラヴィトンカノン」「ゲッターサイト」 ゴットグラヴィオンがGカノンでけん制しながら真ゲッターロボがゼラヴィオンに接近した。それに対してMゼラヴィオンは装甲に吸収した人たちの顔を出現させ 「ごっふぁっ」「うわぁぁぁぁ」「ぎゃぁぁっ」 Gカノンは次々と取り込まれた人たちの顔に当たり呻き悲痛を訴えた。 「やめて斗牙」 「くっ」 ゴットグラヴィオンはGカノンを止め。真ゲッターロボはケイが無理やり動きを止めた 「ケイっ!!」 不満の口調でゴウが叫ぶと 「駄目よ。このままじゃレアーヌの兄さんに当る」 「卑怯な」 「やめて兄さん」 「レアーヌ……俺を俺を殺してくれ」 「いやーーー!!」 レアーヌの兄は自分を殺してくれと頼んだ……レアーヌは泣き叫んだ。 「弁慶さん。彼らを彼らを楽に……」 「斗牙、ゴウ。……あいつらを楽にしてやってくれ」 「了解」「わかった」 「超重剣っ」 グランカイザーの胸のスフィアが輝き上空に光を放ち。眩い光と共に超重剣がゴットグラヴィオンの前に降りてきた。超重剣の力を解放させたゴットグラヴィオンはフェイガードが閉まり、重力子臨界は急速に限界に近づいた。 「斗牙。同時に仕掛けるぞ」 ゴウの問いかけに斗牙は無言でうなずいた。 「エルゴ」「ゲッタービーム」 「ストーム」 真ゲッターロボの額から放たれたゲッタービームは。超重剣から放たれたエルゴ・ストームと混ざり゛スパイラルゲッタービーム゛となり。メタルゼラヴィオンを重力の渦で拘束した上にスパイラルゲッタービームという2段構えの攻撃を喰らった。 「ごっふぁっ」「うわぁぁぁぁ」「ぎゃぁぁっ」「ひゃぁぁぁぁ」「助けてくれー」 吸収された人たちの悲痛な叫びが木霊する中。ゴットグラヴィオンは背面ブースターで空高く上昇し必殺の一撃。 「超!重!ザァァァン!!」 音もなく超重剣の刃がメタルゼラヴィオンを頭から斬り裂いた。本来ならここで斬り口から重力が反転し大爆発を起こし重力フィールドを形成し消滅するはずのメタルゼラヴィオン。……しかし今回ははただ斬られただけですぐさま傷を修復させただけであった。超重剣は6人の意思が一つになることにより力を……空間を切断することが可能になる。今回、琉菜とリィルにはためらいがあったため超重剣は真の力を発揮できなかったのである。 「なんでだ!?なんで奴を斬れなかった?」 「斗牙様。重力子臨界限界です!!合神が解除されます」 ゴットグラヴィオンの合神は解除され。今はただグランディーバとくっついている状態になった。 「俺は……お前たちの力を見くびっていたようだな……たかがこんなことで……躊躇するとは……お前たち……もう死ね」 Mゼラヴィオンの右腕が大きくなりゴットグラヴィオンを捕まえた。超重剣はゴットグラヴィの手から落ち。氷の上に突き刺さった。 「エイジ!リィル!こんの……こうなったらゲッターツゥで!!オープンゲッ……」 ケイがオープンゲッとしようとレバーを引く瞬間。レアーヌがケイの腕を持ち阻止した 「やめてケイさん……」 「レアーヌ!?」 レアーヌに気をとられた瞬間。真ゲッターロボもメタルゼラヴィオンの左腕に捕まり。 「早乙女には悪いが俺が止めを刺してやるよ」 ヒューギが言うとMゼラヴィオンは手を途轍もない力で締め始めた。ゴットグラヴィオンと真ゲッターロボはは装甲が押し潰されていき。ゴットグラヴィオンは所々から煙が立ち。真ゲッターロボは装甲の亀裂からオイルが漏れ出し始めた。 「さあ死ね!!」 (「「駄目っ!やられる」」) その時。Mゼラヴィオンの両腕が上空から飛んできたトマホークによりバッサリ斬られた 「なに!?」 ヒューギは一瞬何が起きたか解らず。Mゼラヴィオンの目の前に漆黒のゲッターロボ・ブラックゲッターが降りてきた。 ブラックゲッターは両腕にトマホークを持ちMゼラヴィオンに突撃。一振り!二振りトマホークをMゼラヴィオンに斬りつけた。吸収された人たちの悲痛な叫びをお構いなしにブラックゲッターは躊躇いなく攻撃をした ブラックゲッターにより引きちぎられたMゼラヴィオンの破片がゴットグラヴィオンや真ゲッターに貼り付けられ。それを見た琉菜やリィルはあまりの気持ち悪さに目を逸らした。レアーヌは泣き叫び、ケイはブラックゲッターに向かい叫んだ。 「やめろー!!やめてくれー!!」 ブラックゲッターはなおも攻撃続け。止めのゲッタービームを放ちMゼラヴィオンを爆砕させた 「やはりまだ未完成か……ゲッター線に完全に耐え切れなかったか……まぁいい……グラヴィオン……次に会う時は完全なゼラヴィオンで相手してやる……それまでせいぜい生き延びるのだな……はっはははははははははははは」 ヒューギはそう言うと虚空に姿を消した。 「ヒ、ヒューギ……叔父様……」 リィルは掠れた声で呟いた。 ブラックゲッターはMゼラヴィオンを倒した後。その場をすぐ立ち去った 「なんで。なんでなんだよ。あの中にはあの中にはまだ人が生きていたんだ。なんとかなったかも知れないんだぞ」 ケイは何処かに消えたブラックゲッターに向かい叫んだ。 「あの機体は……」 「ちきしょー」 続く ジャンル別一覧
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